2010/06/11

The Humble Indie Bundle のその後 -Penumbra:Overture-

The Humble Indie Bundleのその後を追うシリーズ。第二回は「Penumbra:Overture」です。このゲーム、一見するとFPSみたいですが実はアドベンチャーです。ちょっと語弊があるかもしれませんけど。見た目がFPSで内容は初期バイオハザードみたいなもんですかね。ってバイオハザードやったことないけど。とにかくバリバリと戦闘するゲームじゃなくて襲い来るモンスターからいかに身を隠してやり過ごすかという感じのゲーム内容みたいです。ベースにクトゥルフが入ってそう。肝心のオープンソース化されたゲーム内容ですが、大別すると3つの内容物に分かれているようです。
Penumbra: Overture
HPL1 Engine
OALWrapper
まず、ゲームタイトルでもある「Penumbra: Overture」ですが、残念ながらLugaruのようにassetsを含めた全てのゲームシステムが公開された訳ではないようです。ゲームエンジンの都合上どうしても分離できなかったassetsだけ含まれているらしい? ちなみにライセンスはGPLv3。結局、何らかの形でPenumbra: Overtureを手に入れないとゲームをプレイする事は出来ないようです。音楽やキャラクターのデータといったassetsがないといけないという事ですね。

次に「HPL1 Engine」ですが、これは名前からも想像出来るようにPenumbra: Overtureのゲームエンジンだけを取り出した部分ですね。QuakeでいうところのQuake Engine (IDTech)と同じ位置づけのものだと思います。ゲーム制作者のコメントを読んでみると、このエンジン部分が一番流用できる部分になるのではないかとの事。使い方によっては3Dだけではなく2Dアクションのようなゲームも作ることが可能らしい。作りやすいかどうかは別問題でしょうけど。ソースコード自体は制作者が手探りで始めた3Dエンジンなので少々汚いところもあるそうですが、以下のような特徴をもったおもしろいエンジンなのではないかとの事。
Physics sound system. This is all the code that is used to play and tweak the sounds heard during physics interactions (bumping, sliding, etc). A lot of work has gone into the system and is the result of a combined effort between me and Jens (who does all sounds) for several years.

Stencil shadow volumes. The shadow system in the engine is quite robust and can work on pretty much any mesh, something that shadow volumes usually don't. It is far from state of the art these days (when shadow maps rules), but should provide nice info for the curious.

Serialize Class system. This is code used to easily save and load classes to disk. It is very useful when creating a save system for games.
特にサウンドはゲームのレビューを見ても結構評価が高いのでホラーゲームなんかには最適なのかもしれませんね。最後に「OALWrapper」ですが、これも名前から判るとおりOpenALの機能を補うためのライブラリーみたいです。ちなみに、このOALWrapperは、これから先も開発者自らがアップデートしていくそうです。他の2つは基本的にこれから先は開発を行う予定は無いそうです。

このゲームの売りのひとつである物理エンジンなんですが少し調べてみたところ、残念ながら移植性に問題があるらしい。というのも肝心の物理エンジンが「Newton Physics Engine」というエンジンで、このエンジンのライセンスがフリーではあっても、オープンではないらしく、一部の環境では使用不可能らしいのです。OSSではないので他人ではどうしようもない問題らしい。

解決策としてはNewton Physics Engineの開発元に掛け合って、現在使用不能な環境向けにバグフィクスしてもらうか、物理エンジン自体を他のエンジン、例えばBullet Physicsに変更するという選択肢しかないのかもしれません。個人的にはMMDでも使われているBullet Physicsに変更してほしいなとは思いますけど。制作者もNewtonにするかBulletにするか迷ったらしいのですが、当時はNewtonの方が使える機能が多かったし、まさかゲーム自体をOSS化するとは思わなかったので深く考えてはいなかったらしい。とはいえ話によるとこの2つのエンジンの変更はそう難しい訳ではないそうなので、必要に迫られれば、いつかは変更されると思います。そこまで需要があればですけどね。他にも、いくつかビルド時に必要なものがあるみたいなので、以下にコピペしておきます。
This is a generic zip of most of the dependencies to build the engine and Overture Game.

Included Contents are..

* OpenAL v1.1 headers
* OpenAL-Soft (Linux libraries)
* ALUT 1.1
* Nvidia CG 2.2
* FLTK (1.1.8)
* libogg 1.0
* libvorbis 1.1 (1.2.3 for Mac OS X)
* libtheora 1.0
* Newton 1.53
* SDL 1.2.14
* SDL_image v1.2.5
* SDL_ttf v2.0.8
* GLee Headers
* angelscript 2.7.1b
Newtonの他にもTheoraやVorbis、変わったところではFLTKやangelscriptなんてのもありますね。angelscriptというのはLuaなんかと同じ組み込み用のスクリプト言語らしい。って今調べて初めて知りましたけど(笑)。

最後にライセンスですが、以下のような注意書きが書かれていたのでコピペしておきます。
NOTE All patches submitted must be licensed under the same license as the rest of the code.. Most code is under the GPL, but the tests, OALWrapper and shaders under the zlib license.. All of the sample textures and maps are covered under the CC SA license.
基本的にはGPLv3だけどOALWrapperやtests、shaderなんかはzlibライセンス、サンプルのテクスチャやマップなんかはLugaruでも一部のアセットで採用されたCC-BY-SA 3.0という事みたいですね。妥当なライセンスですね。

#YouTube
HPL1 Engineを使用したアクションゲームのデモ
Energetic Trailer - YouTube
http://youtu.be/FOtASqo_uJo



#ニコニコ動画
頭痛が痛いPenumbra:Overture -part1- ‐ ニコニコ動画(原宿)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm424533



戦闘の様子。Quake 3系と比べてもかなり厳しい感じです。まぁ仕方ないですけどね。
頭痛が痛いPenumbra:Overture 物理学者vs犬(?) ‐ ニコニコ動画(原宿)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm530506



#外部リンク
Penumbra goes open-source - Wolfire Games Blog
http://blog.wolfire.com/2010/05/Penumbra-goes-open-source

FrictionalGames's Profile - GitHub
http://github.com/FrictionalGames/

In The Games Of Madness: Penumbra: Overture goes Open Source!
http://frictionalgames.blogspot.com/2010/05/penumbra-overture-goes-open-source.html

Frictional Games Forum - Open Source Collaboration
http://frictionalgames.com/forum/forum-27.html

Frictional Game's Wiki Home [Frictional Game Wiki]
http://wiki.frictionalgames.com/

Penumbra: Overture - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Penumbra:_Overture

Newton Game Dynamics • About Newton
http://newtondynamics.com/forum/newton.php

AngelCode.com - game development and more...
http://www.angelcode.com/

2010/06/06

あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! -mozc編-

あ… ありのまま 今 起こった事を話すぜ! 「おれは mozcをソースからビルドするのが面倒くさいと思っていたのに いつのまにか終わっていた」

な… 何を言っているのか わからねーと思うが、おれも 何をされたのか わからなかった…

頭がどうにかなりそうだった… 催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ! もっと恐ろしいものの片鱗を 味わったぜ…
いやいや本当にビックリです。何かmozcの追加辞書についてひと悶着があったみたいなので、いい機会だからと無謀にも素人がmozcをソースからビルドしてみようと、mozcのウェブサイトを見ながら悪戦苦闘するのを覚悟していたら、単純に書かれていた文をコピペしただけで手元にバイナリが出来上がってました。しかもDebian/Ubuntuのユーザー向けにDebパッケージも簡単に作成出来るようになってました。完全に拍子抜けです。ビルド経験が一回しかない私(しかも遥か昔)でも簡単に出来てしまいました。

最初はわけもわからずUbuntu向けじゃないやり方でビルドしてしまったのですが、そちらもコピペだけで出来ましたし。でも一番驚いたのは「GYP」とかいうパッケージがUbuntuのリポジトリに既にあって、あるコマンドを打てば半ば全自動でDebian用のパッケージまで作ってくれた事ですね。まぁその分、何が行われているのかほとんど理解出来てませんけど……。

それと自分でビルドすると未だにアイコンが無いみたいで自分で任意のアイコンを用意して「/usr/share/ibus-mozc/unknown.ico」と「/usr/share/ibus-mozc/product_icon.png」に置かなくてはいけないらしいのですが、何と「/usr/share/ibus-mozc/」自体が用意されていなかったので、ちょっと手間取ってしまいました。これも自分で作成しないといけなかったとは。他力本願で過ごしてきたから、いざというときに何にも出来ないのでしょうね。これからは少し考えを改めようかな。

追加辞書についてですが確かに追加辞書が無いとちょっと物足りない(主に人名等)ですが、最近のmozcはGUIでユーザー辞書を追加出来るようになっていますから、暫くはユーザー辞書で補ってみようと思います。どうせ名詞とかがメインですし。私の場合はですが。

#追記
mozcはatok用のユーザー辞書もインポート出来るので、以下のようなリンク先から入手すれば、だいぶ補えそう。ついでに追加と削除もGUIで簡単に出来ますしね。しかも本家のGoogle 日本語入力みたいに1万語制限も無いですし。って今は本家も無いのかな。よくわからないや。

#Picasa
上手に焼けました

拾い物のアイコン。とっても綺麗な仕上がりですね。ありがたや。

ニコニコ大百科をユーザー辞書に追加

#外部リンク
LinuxBuildInstructions - mozc - How to build Mozc on Linux - Mozc - Japanese Input Method for Chromium OS, Windows, Mac and Linux - Google Project Hosting
http://code.google.com/p/mozc/wiki/LinuxBuildInstructions

gyp - Generate Your Projects - Google Project Hosting
http://code.google.com/p/gyp/

フリーのIME・ATOKユーザ辞書リンク集
http://www.mwsoft.jp/programming/munou/ime_dictionary_link.html

2010/05/30

The Humble Indie Bundle のその後 -Lugaru HD-

相変わらず暇なので先日書いた「The Humble Indie Bundle」の追跡調査をしてみようと思います。その前によく読ませてもらっているウェブサイトにThe Humble Indie Bundle の記事が書かれていたので紹介しておきます。1つはSourceForge.JP Magazine。ここは普段はOSS系の話題が主なのですが、時々OSS系のゲームも取り上げているのでありがたいです。特にRyzomなんかは数年前のFree Ryzomでも取り上げてましたし。

もう一つはゲーム系サイト大手の4Gamer.net。ここはOSS系はあまり関係ないですが、結構為になる記事が多いのでよく読ませてもらってます。特に今回の記事はThe Humble Indie Bundle だけじゃなくて、Ryzomも取り上げてくれているので、普段OSS系に興味のないゲームファンにもOSS、あるいはLinuxに興味を持ついいきっかけになったのではないかと個人的には喜んでいます。

前置きはそのくらいにして本題に入りたいと思います。まずThe Humble Indie BundleでOSS化が約束されたゲームは4つ(現在)あります。そのうちの3つが既に何らかの形でOSS化されています。今回はLugaru HDについて調べてみました。ひとくちに「OSS」といっても実際にはいろいろとタイプがあります。GPLやBSDといったライセンスの違いもありますし、またゲームのようなプログラムの場合、ゲーム全体のソースコードか実行エンジン部分のみに留まるのかといった違いがあります。実際The Humble Indie Bundle のゲームもいくつかのパターンにわかれているようです。

今回取り上げるLugaru HDですが基本的に2つのライセンスに分割されているようです。プログラムの実行部分は「GPLv2」。音楽やグラフィックといったコンテンツ部分、いわゆる「asset(資産)」はゲーム会社(Wolfire Games)の独自ライセンスで「無料での頒布、改変は自由だが有料での頒布、改変は禁止」というものらしいです。出来ればクリエイティブ・コモンズにしてくれるとわかり易くて楽なんですけどね。同じような条件も設定出来ましたし。といいつつ私もよく理解出来てませんけど。一応以下のような説明文が書かれていました。「Data」フォルダ以下はGPLv2ではなく独自ライセンスが適用されるって事だと思うのですけど。間違っていなければですが。
All game assets and demo data (should all be in "Data" folder
in the root of the source tree) are not under the same license
as the engine code. Wolfire has allowed the data to be freely redistributed
for non commercial purposes, but it is forbidden to use in any revenue
generating works.
肝心のソースコードですが一応、icculus.orgのツリーが本線らしいです。実際のメインはGoogle Code になってるっぽい? 説明文を読むとCMakeを使うようにしてソースコードのバグ修正とクリーン化、後は無理のない改良が目的らしい。既に3Dモニター対応とゲーム内のダメージバー表示の改良が加えられているみたいです。それとゲーム自体もライセンスに基づき無償で配布されているみたいです。Windows、Mac、Linuxとそれぞれのバイナリ形式で配布されています。

試しに私もLinux版をダウンロードして実行してみましたがなんの問題もなく動きました(Ubuntu 10.04 32bit)。今のところ、全て英語ですが、ゲーム自体はかなりシンプルなので、特に問題もなく遊べると思います。見た目もシンプルなのですが、実際にやってみると結構おもしろいです。まぁ大作という訳ではないですけど。

製作元のフォーラムを読むとBlenderでデータを弄る事が出来るらしいので自分でキャラクターを作ったりして遊べそうです。その際、元データを弄って新キャラ等を作った場合、無料配布前提なら特に問題ないですが有料配布しようとする場合はNGなので注意が必要です。逆に言えば音楽やキャラデータなんかを自分で用意すれば有料無料問わずに配布する事が可能になるのでコミケとかで売ることも可能になると思います。エンジン部分に手を加えた場合はGPLv2に従って(要請があれば)改変部分を公開する義務が生じますけど。って、そういう解釈であっていると思うのですが、当方はプログラマーでも専門家でもないので、間違っているかもしれません。

余談ですが私も最終日にThe Humble Indie Bundle に参加してみました。その際に初めてGoogle Checkout を使ってみたのですが思ったよりも簡単に支払いが出来てびっくりしました。実物がある場合は住所の確認とかで大変でしょうがソフトウェアや音楽ファイルなんかの場合なら日本だろうが外国だろうがもはやあまり関係無い世界になってきましたね。いい事なんでしょうがそれだけ競争が激しくなるって事でもあるので一概に喜べないのかも。特に日本のような国にとってはですけど。

#追記
今調べてみたらassetsの一部がライセンス変更されてました。「CC-BY-SA 3.0」で提供されるらしい! 素晴らしい。残念ながら全てのassetsが再ライセンスされた訳ではないですが、最低限のデータは使用できるようになった(と思う)ので、このassetsを使用した「Open Lugaru」のようなプロジェクトが迅速に開発可能になるでしょう。さらに言えば各Linuxディストリビューションが採用しているライセンスとも相反する事がなくなるでしょうから、リポジトリに収録もしやすくなると思います。本当に素晴らしい事です。

#Picasa
主人公をうどんげに改造……出来ねぇ。

#YouTube
Lugaru HD - Wolfire Games - YouTube
http://youtu.be/LWTxaAj5w-4



Fighting Fundamentals For Lugaru - Wolfire Games - YouTube
http://youtu.be/71Dc5oUzib8



#外部リンク
ユーザーが値段を決めるゲーム集「Humble Indei Bundle」、オープンソース化へ - SourceForge.JP Magazine : オープンソースの話題満載
http://sourceforge.jp/magazine/10/05/13/1049247

4Gamer.net — Access Accepted第263回:ゲームのオープンソース化時代到来
http://www.4gamer.net/games/036/G003691/20100517007/

Lugaru HD - Wolfire Games
http://www.wolfire.com/lugaru

Portal:Lugaru - Wolfire Games Wiki
http://wiki.wolfire.com/index.php/Portal:Lugaru

Lugaru - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Lugaru

Wolfire Games Forums - View forum - Lugaru
http://forums.wolfire.com/viewforum.php?f=7

Lugaru goes open-source - Wolfire Games Blog
http://blog.wolfire.com/2010/05/Lugaru-goes-open-source

Zero-day open source contributions - Wolfire Games Blog
http://blog.wolfire.com/2010/05/Zero-day-open-source-contributions

icculus.org headlines
http://icculus.org/news/news.php?id=4590

The lugaru Archives
http://icculus.org/pipermail/lugaru/

icculus/lugaru: Summary
http://hg.icculus.org/icculus/lugaru/

lugaru - Project Hosting on Google Code
http://code.google.com/p/lugaru/

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle
http://blog.minawa.net/2010/05/humble-indie-bundle_3975.html

2010/05/29

UbuntuにSkypeがきてた

知らないうちにUbuntuの公式リポジトリからSkypeがインストール出来るようになっていたのですね。Skypeって全然使ったことがないから気付かなかった。まぁ私のようなオプソ厨は率先して使いたい代物じゃないのですが別にあっても困らないですからね。というか普通の人はあった方がいいに決まってるし。

Adobe関係と同じように「Ubuntu Partner Repository」を有効にすると使えるようになるのかな。こうやってみると、着実にUbuntuの知名度は上がっていっているのでしょうね。このままいけば、あと数年のうちに一定のシェア獲得も夢物語ではないのかも?

#外部リンク
Skype in Launchpad
https://launchpad.net/skype

“skype” package : Ubuntu
https://launchpad.net/ubuntu/+source/skype

最新バージョンのSkype for Linuxをダウンロード
http://www.skype.com/intl/ja/get-skype/on-your-computer/linux/

Repositories/Ubuntu - Community Ubuntu Documentation
https://help.ubuntu.com/community/Repositories/Ubuntu#Third-Party%20Software%20Tab

2010/05/28

Theoraってどうなるの?

GoogleによるVP8のオープンソース化は、マルチメディアのOSS化を望んでいた人々にとっては大変喜ばしい出来事なのですが、以前からこの問題を考えていた人にとっては、少々複雑な気持ちにさせる問題も孕んでいたり……。それは今まで我々の拠り所であった、もう1つのOSSビデオコーデック「Theora」についてです。

普通に考えればTheoraよりも新しい世代のコーデックであるVP8がOSS化された時点で古いTheoraを捨てて、VP8に乗り換えればそれで済む訳ですけど、以前からTheoraを見守ってきた私のような人間からすると少々忍びないと思うのも事実でありまして。まぁお世辞にもTheoraが普及しているとは言えない状況なのでVP8がある今となっては、無理して普及させる必要性は皆無なのは私にもわかるのですけどね。無理矢理にTheoraのこれからを考えてみようかと思います。

まずTheoraの開発はこれからも続くのかという問題。答えは「イエス」。というのもTheoraの前身となったビデオコーデックはVP8と同じ開発元(On2)の「VP3」。名前からもわかるとおりVP8の以前のシリーズですね。ちなみにVP3は2000年にリリースされているようです。最新のVP8がアナウンスされたのが2008年で買収のゴタゴタがあったとはいえ、実際にリリースされたのが今年ですから、約10年前のコーデックですか。実際にはVP6で大きく変化しただけで技術的にはそこまで大きな差はないのかも。もちろん古いですけど。

そんな感じでVP8とTheoraは基本的にはベースが同じなようでMonty氏のコメントを読むとVP8からのフィードバックにより、Theoraもまた進歩する余地は十分にあるしVP8とともにTheoraの開発も進めるとつもりだと書いてあります。まぁリップサービスの可能性も十分にありますけど。

ただ既にTheoraのビットストリームは凍結されているのでVP8の技術を使って(互換性を維持しつつ)大きく変化させるという事は出来なさそう。って書いている自分もよくわかってませんけど。間違っていたらごめんなさい。その画質ですがVP8のレビューで大きな波紋を呼んでいる例のx.264の開発者さんですら、Theoraの画質はXvidに匹敵する程度になってきているし、最終的にはXvidを超えるかVC-1(WMV9)に匹敵するレベルには到達するのではないかとブログに書いてありましたし。特に今開発中の次期1.2、コードネーム「Ptalarbvorm」はx.264の開発者の助言によって更なる進化を遂げるようですし。確かSSIMについてのアドバイスをしてくれたとかどうのこうの書いてあった気が……。うろ覚えですが。

余談ですがPtalarbvormの解説サイトがあるのですが、そこに何故か「東方妖々夢」のスクリーンショットが(笑)。先日のSteamクライアントの件といい最近ワールドワイドに注目されているなぁ。なんて実際のところ東方みたいな弾幕ゲームの動画は貴重なサンプルとしてビデオコーデックの評価によく使われるらしい。「Lossless Touhou」という名前で広く流通しているらしい。なるほど、たしかに弾幕がウジャウジャ湧いているのはエンコード殺しになりそうですしね。Ptalarbvormの東方サンプルですが目視でわかるくらいに改善されてますね。

そんな感じで画質的にはXvidに匹敵するくらいにはなりそうなTheoraですが今時のハイビジョンのストリーミングは画質はともかくサイズ的に厳しいものがありそうです。逆に云うとSD画質までなら、そこまでサイズ差は出ませんしQVGAサイズなら特に問題なく使えそうな気がします。ハイビジョンも画質だけなら十分なくらい綺麗でした(Big Buck Bunnyで確認)。サイズ的にはx.264と比べると厳しいかな。BBBだとTheoraで866MB、x.264だと691MBだったので、少なくともBlenderの人達は200MBくらいの差があると判断している訳で。これを帯域料で考えたら相当な差になりますからね。特にYouTubeクラスのサイトならなおさら。素直にH.264のライセンス料を払った方が安上がりですし。

そうなるとこれからのTheoraの使われ方はストリーミングよりも、ローカルでの再生、あるいは録画の方が使い道がありそう。ストリーミングもSDクラス以下ならまだ何とかなりそうな気がしますけど。例えばP2Pでのエンコード、デコードとか。ぶっちゃけSkype的な使い方ですね。後はPCに限らない用途とか。例えば防犯カメラとか、車載カメラとか。他にもローエンドの携帯電話での再生とか。その為には画質優先の開発から低負荷でのエンコード、デコードの開発に主眼を置いた方がより現実的なのかもしれません。あとVP8はH.264のようにいくつものプロファイルを乱立させる訳ではなさそうなので同じようなライセンスで既にあるTheoraを低負荷用のコーデックとして推奨するというのもアリなのではないかなぁと個人的に思っています。

これに関連しているかはわかりませんが、私が以前書いたARM向けの最適化とTIのDSPへの最適化が最近になって話題になっていました。特にARMの最適化はGoogle自らがスポンサーになって開発を後押ししていたようです。我ながら先見の明があったななんて(笑)。この2つの最適化は幸運にもPandoraでも恩恵を受けられるので美味しいですね。まぁ今となってはあんまり使わないけもしれないけど。長い割には何が書きたかったのかイマイチわからなくなりましたが、せっかく苦労して開発してきたTheoraですから、これから先も何かの役にたってくれると嬉しいのですけどね。

#外部リンク
Theora update 20100518
http://people.xiph.org/~xiphmont/demo/theora/demo9.html

Open source codec comparison
http://saintdevelopment.com/media/

Interesting times for Video on the Web - Google Open Source Blog
http://google-opensource.blogspot.com/2010/04/interesting-times-for-video-on-web.html

Matthew Gregan — Theora On N900
http://blog.mjg.im/2010/04/16/theora-on-n900.html

Big Buck Bunny
http://www.bigbuckbunny.org/index.php/download/index.php

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: ARM向けOgg/Theora/Vorbis最適化
http://blog.minawa.net/2009/09/armoggtheoravorbis_4386.html

BLOG.MINAWA.NET: libtheora 1.1 (Thusnelda) stable release
http://blog.minawa.net/2009/09/libtheora-11-thusnelda-stable-release_7822.html

2010/05/25

Pandora情報更新 #05/25

今週のPandora情報。って実はもうPandoraは組み立てが始まっていて既に何台か発送されている段階みたいです。何かあっけなく完成してしまった。それどころか既に数人のお客さん(コミュニティのメンバー)のところに届いていたりするみたい。現実なんてこんなもんですね。あれだけ待たされていたのに、拍子抜けもいいところです。最後に大きな波乱が起きるのを密かに期待していたのに……。何事もなく完成しちゃうなんてPandoraじゃない!

話によると今日からEd氏も組み立てに参加するらしいので、もしかしたら例のウェブカメラでのストリーミングも見られるかもしれません。ただ組み立て場所のネット環境が悪いので回線的に無理かもしれないとのこと。まぁ今更おっさん達の組立作業なんて特別にみたいとはおもいませんけど。明日以降に大量に到着報告(数十台くらい?)が入りそうなので、詳しいことは明日以降に判明すると思われます。とりあえず今日はここまで。

#Picasa
お客さんに届いたPandora 他にもたくさん写真がありましたがとりあえずこれだけ

WebMのデモサイト

WebMのデモサイトないかなぁと探していたら良さそうなところがあったのでメモ。YouTubeでも再生出来るんだけど何か分かり辛くって。そのうち簡単になるんでしょうけど。手元のウェブブラウザーだとChromiumの最新版で動きました。Chromeの開発者版ももうそろそろ動くようになるらしいのですがUbuntu用だとまだ動きませんでした。FirefoxとOPERAも動くみたいなんですけど面倒くさいので試してません。

ちなみに、このサンプル動画はFFmpeg内蔵のVorbisエンコーダーではなくaoTuVを使用していました。流石です。判別方法は以下のコマンドが使えるそうです。
$ strings Elephants_Dream-360p-Stereo.webm(調べたいファイル名) | grep Vorbis
本家かaoTuVを使っていると、'Xiph.Org libVorbis' か 'AoTuV' が帰ってきます。ちなみに上の動画だと以下のような感じ。
AO; aoTuV b5a [20080330] (based on Xiph.Org's libVorbis)
肝心のVP8ですが、やっぱりTheora的なヌルッとしたぼやけ方がありますね。結構好みが分かれそう。あとTheoraも結構改良されているから最新のTheoraと比べると劇的な違いとまでは個人的には思わないかなぁ。まぁサイズ的には結構改善されてそうですけど。言われるほど最近のTheoraは悪くないと思うなぁ。

#外部リンク
Introducing WebM « Lachy’s Log
http://lachy.id.au/log/2010/05/webm

Experiment with video and audio accessibility
http://www.annodex.net/~silvia/itext/

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: The BBC RAD
http://blog.minawa.net/2009/09/bbc-rad_8773.html

FFmpegのVorbis品質が悪い件

WebMの音声コーデックにXiphのVorbisが正式採用されたのは嬉しいのですが、早速問題が発生しているようです。どうやらFFmpegに内蔵されているVorbisエンコーダーの品質が低くてVorbisの良さを十二分に発揮させる事が出来ていない模様。うーん、残念。余計なことを書くと怒られちゃいそうですが、昔っからFFmpegの開発者は何故かXiph関係の開発には熱心じゃないんですよね。

設計思想の違いがあるのかもしれませんが、VorbisにしろTheoraにしろ、品質よりもエンコードの速さといった部分に注力しているような節があるし。まぁ私のような素人が口を出すことではないのですけど……。問題は、この低品質なFFmpegのエンコーダーが広く使われる可能性が高いってことです。特にWebM関係で。YouTubeも今あるコンテンツをWebMに変換している最中らしいですが、おそらくこのFFmpegを使用して変換している(と思う)のでかなり不安です。

ただでさえ元ファイルからのVorbisへの再変換なので、Vorbisにとっては不利だというのに。これが元ファイルがロスレス(Flac等)なら問題はなかったのですけどね。多分AACとかからVorbisだから、かなりキツそう。まぁ仕方ないと言えば仕方がないのですけど。ただFFmpegに関しては修正出来る余地はまだありますので至急対応して貰いたいですね。WebMの評価もまだ定まっていない時期ですし。ここで下手な印象がつくとこれから先、払拭するのが大変ですからね。

既に、Monty氏(Xiph代表でVorbisのオリジナル開発者)や蒼弓氏(現在、最も優れているVorbisエンコーダー「aoTuV」の開発者)が自らのブログで、この問題について注意を呼びかけておられますのでWebMに興味がある方は目を通しておくといいかも。ちなみにaoTuVはもう直ぐ公式エンコーダーに大部分が取り込まれる予定らしいです。出来ればWebMの発表前に統合されるとよかったのですが世の中そう上手くはいきませんよね。

#外部リンク
Monty - Ogg and WebM technical alert: default FFmpeg Vorbis encoder is broken
http://xiphmont.livejournal.com/51160.html

蒼弓ノート » Blog Archive » WebMとYouTubeとVorbis
蒼弓ノート » Blog Archive » WebMとYouTubeとVorbis

aoTuV - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/AoTuV

2010/05/20

Xiph + Matroska + Google = WebM

ふぅ。遂にこの日が来てしまいましたね。既にご存知の方も多いと思いますがGoogleがOn2のビデオコーデック「VP8」をBSDライセンスでオープンソース化し、更にXiphのオーディオコーデック「Vorbis」とオープンソースで開発されているマルチメディアコンテナフォーマット「Matroska」のサブセットを一纏めにした「WebM」プロジェクトを発表したようです。一言で言えば「素晴らしい」です。

以前から個人的にXiphのコーデックに興味があり、自分のブログでも妄想混じりに取りあげていたのですが、まさかこんなに早くオープンなウェブマルチメディア環境が実現するとは思っていませんでした。いやTheoraについてはむしろ遅すぎというか、(大々的に)普及するには手遅れかもなぁという感じはしていたのですが、VP8のオープン化がここまで早いとは正直驚きです。それだけGoogleも危機感があったという事なのだと思いますけどね。何せ仮想敵であるH.264はPC環境に限ればWindowsとMacの両方(最新OS)がデフォルトで再生可能になっている訳ですから。

話が長くなるので端折りますが、正直言ってGoogleだけで考えれば大金を払ってまでOn2を丸ごと買う必要性なんてなかった訳です。H.264はライセンス料が発生するといってもストリーミング側が無料サービスなら(今のところ)料金は発生しない(らしい)し、クライアント側(Chrome)も、法外に高い訳でもない(プライスキャップ制で上限4億くらい?)し、ましてGoogleの資金力からしたら本当に微々たる数字でしょうし、というか今でも既にH.264のライセンス料払っている訳ですしね(Chromeのみ)。

それを何故、わざわざ100億円以上の大金を払ってOn2を買収し、更にその財産とも言える最新コーデックであるVP8をオープンソース化(しかもBSDライセンス)したのか? これはもう「Googleだから」としか言えないですね(笑)。普通の企業ならまず無理かと。

ここからは素人の妄想ですが、Googleも特にVP8に拘りがあった訳ではないと思います。性能面、普及度から見れば、むしろH.264の方が(少なくとも)1枚上手でしょうし。ライセンス料だって年間4億(Chrome)なら10年でも40億円で済むし、既に円熟期に入りつつあるH.264を10年後も使い続ける可能性の方が低いでしょうしね。それをわざわざ(多少)劣るとされるVP8を100億円で購入するなんて。普通ならないですね。だって10年後には現在と同じ価値がある訳ではないのですし。その頃には新しいコーデックが主流になっているでしょうしね。

なら何故買ったのか? まぁいろいろと理由はあるでしょうが、おそらくVP8が独占的技術(とされている)だからだと思います。逆にH.264は大企業連合がオーナーだったのが問題だったのだと思います。特にマイクロソフトやアップルといった独占的企業や日本の家電メーカーといった旧来型のメーカー。そこにGoogleが参加したとしても、たいしたイニシアティブは発揮できず、大胆な行動がとれずに終わるでしょう。そうなるとH.264の次の世代も、現世代と同じようなままで開発されてしまい結局、今と同じような問題をウェブの世界に持ち込んでしまう事になるのを恐れたのではないかと邪推してしまいます。

On2の技術(VP8)は完全なプロプライエタリコーデックであり、そのせいで長年主流になれずにいた訳ですが今回のGoogleの買収により、一気にウェブの救世主たりえる「可能性」を手に入れた訳です。On2の言い分によるとVP8はMPEG系の技術とは別の技術らしいので、パテント問題も回避出来るはず……なのですが、正直ちょっとあやしいところはあるみたいです。そこをH.264系企業に突かれると少々危ない気もしますけどね。

ちょっとおもしろいのが、今回の件でついでに発表されたパートナー企業の顔触れです。MozillaやOperaといった直接関係のある企業やSorensonといったOn2のライバル的企業(VP8がBSDライセンスなので独自で開発するのかな)や、AMDやARM、MIPSやTIといったPCから組み込み系までのハードウェア企業の賛同も取り付けているようです。こうやってみると見事に家電系のメーカーがいませんね。そりゃそうか。そういった企業は既にH.264側ですからね。

ここまで手を回しているのは流石にGoogleですね。結局、今のVP8に足りていないのはこういった実際のハードウェア系との親和性ですからね。そうみるとPC環境以外に普及する可能性は思ったより大きいのかもしれません。本当はまだまだ書こうかと思ったのですが、長くなったのでとりあえず終わります。いつものように何の専門家でもない素人の戯言なので、あまり本気にしないでください。

#追記
ちょっと最後に付け足します。結局何が言いたかったのかというとGoogleは必ずしも現世代(VP8)で、MPEG(H.264)に勝利しようという気はないのではないかという事です。真の狙いは、これからのウェブ世界の重要課題であるビデオコーデック開発の主導権を従来のMPEG連合からGoogleを盟主とするウェブ派企業(旧来の家電メーカーではなく、ARMやMIPSといった組み込み系も含む)連合に移す事なのではないかなぁと。一度移せば、よほど強い利害関係が無ければMPEGに引き戻そうというメーカーも限られそうですし。

Googleとしても後はAndroidみたいに回りのメーカーやOSSコミュニティなんかが勝手に進めてくれそうとか思ってたりして。とにかく、より自由なウェブ環境を構築して今よりもより多い人間をウェブに引き込む事がGoogleの目的でしょうしね。となるとマルチメディアコンテンツの無料(低廉)化を促進して、先進国以外の国々のウェブ依存度を高めることが重要になるでしょうし。

現状、家電メーカーとかは昔からの付き合い等でMPEG側にいる企業もありそうですし、そういったメーカーは次世代からはGoogleにおんぶにだっこした方が開発費が浮くしいいかもと思ってたりして。別に積極的にビデオコーデックの開発をしている企業なんてそんなに多くないだろうし。まぁ妄想ですけどね。

#追記
ちなみに今回の発表ですがXiphの中の人達は当然知っていて、現在Ogg Theoraを開発しているTim氏は既に数週間前からVP8のソースコードと格闘中らしいです。正直あんまりキレイなソースコードじゃないらしい(苦笑)。まぁそれよりももっと酷かったTheora(VP3)を何年もかけてキレイにしていたTheoraの人達は別に驚いてないそうですが。むしろ、そういった経験が既にあるからまだまだ開発に貢献出来ると息巻いているようです。頼もしいですね。

#追記
H.264のライセンス料ですが、むしろ、音声コーデックのAACの方が厄介(高い)らしい。

#Picasa

The WebM Project | Welcome to the WebM Project
http://www.webmproject.org/

Monty - I, FOR ONE, WELCOME OUR NEW WEBM OVERLORDS
http://xiphmont.livejournal.com/50239.html

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: Ogg Theora
http://blog.minawa.net/2005/09/ogg-theora_1440.html

BLOG.MINAWA.NET: Ogg Speex
http://blog.minawa.net/2005/10/ogg-speex_1859.html

BLOG.MINAWA.NET: Ogg Theoraの新バージョン
http://blog.minawa.net/2006/06/ogg-theora_68.html

BLOG.MINAWA.NET: Democracy
http://blog.minawa.net/2006/10/democracy_7540.html

BLOG.MINAWA.NET: PenguinTV
http://blog.minawa.net/2006/10/penguintv_6955.html

BLOG.MINAWA.NET: Theora 1.0 released
http://blog.minawa.net/2008/11/theora-10-released_5300.html

BLOG.MINAWA.NET: Google Chromeが気になる
http://blog.minawa.net/2009/04/google-chrome_7060.html

BLOG.MINAWA.NET: Chromiumが結構いい感じ
http://blog.minawa.net/2009/06/chromium_9922.html

BLOG.MINAWA.NET: chromium-browser --glen
http://blog.minawa.net/2009/08/chromium-browser-glen_8161.html

BLOG.MINAWA.NET: The BBC RAD
http://blog.minawa.net/2009/09/bbc-rad_8773.html

Pandora情報更新 #05/19

寝る前にPandoraの話題。前回の更新から2週間くらい経ちましたが、舞台はいよいよ大詰めに向かっているようです。まず散々私たちを苦しめていた中国のケースメーカーがようやく1000個のケースを出荷して、イギリスのCraig氏の元に無事到着したようです。Craig氏も嬉しさのあまりか、到着した時の様子をビデオに録画していたようです。

Craig氏によると到着したケースも十分納得できる品質だったそうです。並行して組み立て予定地の掃除や補修も行われていたようです。そして本日、カナダからMWeston氏がイギリスに到着したらしい。しかも、既にCraig氏と合流して皆で組み立てを開始する(した?)段階にまで話が進んでいる模様。

今日はもう時間がないので、ここまでにしますが、話が本当ならば明日(20日)には製品版の組み立て第1号が完成すると思います。やっとここまで辿りついたか……。とはいえ今までの事を考えたらまだ安心できませんけどね。明日へ続く。

#YouTube
Pandora Delivery - YouTube
http://youtu.be/und4FMtpL7U