2011/08/14

Doom3についての私的メモ

QuakeCon 2011で発表されたDoom3のオープンソース化ですが、今日までに自分で集めた情報を一度整理してみたいと思います。といっても、ずっと張り付いていた訳じゃないので詳しい人からしたら大した情報じゃないかもしれませんが。まずリリース日ですが、一応RAGE発売後という事は確実みたいです。なおかつ今年中という事なので10月から12月の間という事になりそうです。

ちなみに同じiDTech4エンジンを使用しているPrey2というゲームが2012年発売なので、もしかしたら来年になるかもと思っていたのですがカーマック氏のコメントによると親会社のZeniMaxがPrey2発売前のリリース許可してくれたらしいので問題は無さそうです。あくまでも予定ですが。

次にDoom3がオープンソース化したら具体的にどういった事が起こるのか? ですが、これは基本的に前世代のiDTech3の事例を見てみれば判りますね。まずはクロスプラットフォーム化ですがiDTechは基本的にクロスプラットフォーム済みなので余り変化は無さそう。

初代DoomエンジンなんかはPCどころか旧iPodなんかにも移植されてますので、時間が経てばとんでもない所にまで移植されるかもしれませんが流石にiDTech4レベルのエンジンになると、ハードウェアスペックがかなり要求されますので、良くてスマートフォンレベルまででしょうかね。技術デモによくQuake3が使われてますが数年後には携帯機の技術デモにDoom3が使われるようになるかもしれません(笑)。

次に考えられるのはコミュニテイによるエンジン自体の独自改良ですかね。これについては既にTr3B氏(Xrealの開発者)が某フォーラムで構想を語っています。以下にいくつか抜粋。
1.Rewrite the renderer to D3D9 or D3D10. There are not enough good reasons for D3D11.
2.Change the lighting system to use a deferred shading path.
3.Add Diffuse Global Illumination. It was added to CryEngine 3 and its implementation was released by Nvidia as a D3D11 demo including source.
4.Add Sikkpin's features using a high level language.
5.Add native true 64-bit HDR renderering context. That one is trivial.
6.Replace stencil shadows using shadow mapping.
またエンジンそのものの改良とは別に以下のようなツール開発もコミュニテイの手で行われるのが望ましいと考えているようです。以下抜粋。
1.Tool similar to Unreal Kismet. I love Unreal level scripting. Writing an editor that generates DoomScript shouldn't be too difficult for any skilled Winforms programmer.
2.Tool similar to Unreal Matinee. It is really impressive with the UDK how easy it is to create camera animations or how to animate any object with this animation editor.
3.Level editor window like the UDK Content Browser.
ぶっちゃけ、UDKですね(笑)。エンジンが優秀なのは今のゲーム業界では大前提であって、それに加えてこういった有用なツール群も揃えてやっと商用ゲームエンジンと肩を並べることが出来ると。流石にUDKと同レベルに迄ってのは無理でしょうがこういった目標があるだけでも大いに参考になるでしょうしね。何年掛かるか、そもそも開発されるかも未知数ではありますが。

ちなみにエンジンの改良点で書いた4の「Sikkpin's features」ですが、これは「Sikkmod」というグラフィック強化系の超高性能MODのようです。いろいろと書くよりも動画見てもらった方が早いと思うので下の方に貼り付けておきます。

私自身Doom3はニコニコ動画かYouTubeでしか見たことないんですが明らかにグラフィックのレベルが上がっていると思います。Doom3の発売が2004年8月ですから今から約7年前ですか。とてもそこまで古いエンジンとは思えないグラフィックだと思います。最新のUnreal EngineやCryENGINEと比べたら見劣りする部分もありますけど。最後にiDTech4を使用した新たなゲーム開発についてですが、これについては技術的な事以外にも問題点があるように思いますので、また後日あらためて駄文を書きたいと思います。では。

#YouTube
内容的にグロテスクな部分がありますので苦手な方は注意して下さい。高解像度版もありますので出来れば720p以上推奨
Doom 3 Enpro Plant 1920x1080 With Sikkmod Ultra High - YouTube
http://youtu.be/ODBIb6ciDfA



冒頭部にノーマルエンジンとの比較あり。といっても、Quake4ですけど
QUAKE 4 NEXT-GEN SIKKMOD + GTX - YouTube

http://youtu.be/u-ESvznUxBs



Modded Doom 3: Mars City - YouTube
http://youtu.be/y4K0eg0dhHE



Modded Doom 3: Alpha Labs Sector 3 - YouTube
http://youtu.be/OS9_IUp83zg



Doom 3 Modern Graphics (2011) - YouTube
http://youtu.be/dhOHQORVSdc



#外部リンク
Doom3world • View topic - ID Tech 4 GPL Wish List
http://www.doom3world.org/phpbb2/viewtopic.php?f=56&t=23491&start=0&st=0&sk=t&sd=a

Doom3world • View topic - Sikkmod v1.1
http://www.doom3world.org/phpbb2/viewtopic.php?f=39&t=24172&start=0&st=0&sk=t&sd=a

Sikkmod for Doom III - Mod DB
http://www.moddb.com/mods/sikkmod

Doom 3 HR Textures. Project site.
http://doom3-hr.com/Main_Eng.html

2011/08/07

Doom 3 オープンソース化決定!

先日書いたQuakeCon 2011ですが、初日からいきなり朗報が飛び込んできました。予想したとおりDoom 3のソースコードをオープンソースとして公開すると、我らがジョン・カーマック先生が公表してくれました。残念ながら「何時」なのかは明言されてませんが、一部情報によると年内だそうです。まぁあくまで噂ですけど。普通に考えるとRageが発売された後、すなわち10月以降という事なのでしょうがちょっと厄介な事にidTech4を使ったゲームがもう一本控えているんですよね。Prey2っていうゲーム。まぁ折り込み済みだろうし多分大丈夫だとは思いますけど……。

あとDoom3のソースコードという事でidTech4の目玉の一つである「メガテクスチャ」はオープンソース化には含まれていない(多分)のも残念ですね。私は技術者じゃ無いので、詳しくはわからないのですがidTech4単体だとシェーディングの関係で基本的に薄暗くなってしまい野外等の大規模マップがかなり厳しいらしいですし。メガテクスチャはその弱点を埋める事が出来るらしいので、これが無いと多少見劣りしてしまうかもしれません。あくまで伝聞ですけども(苦笑)。

あとidTech4で使われている基本技術の一つがCreative Labsの特許に引っ掛かってるという話もありますし、もしかしたらすんなりとオープンソース化出来無いかもなぁなんて余計な心配もしてしまってます。まぁ仮に特許に引っ掛かってても、どこぞの企業と違ってあからさまに裁判沙汰にまで持ち込まれるって事はないでしょうけど。

関係無いですがQuakeCon 2011を記念してSteamで「Quakecon Pack 2011」という格安パッケージが発売されているようです。内容はBethesda Softworksとid Softwareのほぼ全作品が網羅されたパッケージで総額が494.66ドルのところ大幅値引きで69.99ドルという大盤振る舞い。割引率にして何と86%! 欲しい人は絶対損は無い価格だと思います。Fallout3シリーズも入ってますし。Oblivionも入ってるらしい。7日迄らしいのでお早めに。

#外部リンク
Steam で 86% オフ:Quakecon Pack 2011
http://store.steampowered.com/sub/11027/

2011/08/04

QuakeCon 2011で何かが起こる? といいな

もうすぐ毎年恒例のId Softwareのお祭り「QuakeCon 2011」始まります。通ぶった感じですが完全なにわか者なのでId Softwareのゲームどころか他のFPSすらまともにプレイした事ないレベルなんですけど。そのQuakeConですが今年は例年以上に注目されているようです。何故かと言えばidの久々の新作である「Rage」の完成が近い事と、もしかしたらQuakeCon中にidTech4のオープンソース化が発表されるのではないかという淡い期待をLinuxゲーマーが寄せているからです。

通例で行くとidTechは新しい世代が完成して暫くした後に前世代のidTechがオープンソースとして公開されるという手順ですので、今回ようやくidTech5を使用したRageが完成するのを機に一応現行エンジンであるidTech4もオープンソース化されるのではないかと俄に期待されているのです。idTech4のオープンソース化は数年前から言及されておりジョン・カーマック氏自らも以前発言した事すらあります。

ただ、その後Rageの完成が遅れに遅れ、更にid SoftwareがZeniMaxに買収されてしまうという予想外の展開になってしまい、ここ数年はオープンソース化が不透明になっている状況なのです。買収後にWolfensteinがオープンソースとして公開されているので、おそらく大丈夫なのではないかと個人的には思っていますけど。どちらにしろ、今週中にはわかる事なので楽しみに待ちたいと思います。

#追記
何気なくidTech4のウィキペディア記事を読んでたらライセンスのところが「GNU General Public License planned for 2011」ってなってて笑った。しかもその隣に「要出典」って注意書きされててまた笑った。先走りすぎて困る。気持ちはわかりますけどね。

#外部リンク
Official Competitions | QuakeCon 2011
http://www.quakecon.org/competitions/official/

「QuakeCon 2011」の開催が8月4日から7日に決定、”DOOM 4″の登場なるか « doope! 国内外のゲーム情報総合サイト
http://doope.jp/2011/0117485.html

id Tech 4 - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Id_Tech_4

2011/07/30

Humble Indie Bundle 3

またまたHumble Indie Bundleの季節がやってきたようです。今年の4月に「The Humble Frozenbyte Bundle 」という派生企画があったばかりなので、あんまり有難みがない気もしますが(笑)。Humble Indie Bundleというのは、いくつかのインディーズゲームをパックにしたチャリティーも兼ねたイベントで、大きな特徴として自分の好きな金額で買える事と基本的にクロスプラットフォーム、DRMフリーという事が挙げられます。

以前のHIBだと、これらに加えてゲームのソースコードがオープンソースとして公開されたりもしていたのですが残念ながら今回は今のところ無さそうです。正直、今までも大きな成果があった訳でも無いのでゲーム開発者としてもあまり気にしなくなってしまったのかもしれません。

私としてはゲームコードよりもAsset(キャラクターモデルや背景、音楽等の3Dデータなど)のオープン化を主眼に置いた似たようなチャリティー企画があると面白いのになぁと日頃から思っているのですけどね。この事はいずれ時間があれば、また駄文を書こうかと思っていますけど。今はかなり円高ですしPayPalやGoogle checkoutで簡単に購入出来るので興味がある人は買ってみてもいいかもしれませんね。購入したゲームはSteamとDesuraでゲームを管理する事が可能ですし。ちなみに期限があります。あと10日くらいですかね。

#YouTube
‪Humble Indie Bundle 3‬‏ - YouTube
http://youtu.be/E4c6PWtE9mI



#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle
http://blog.minawa.net/2010/05/humble-indie-bundle.html

BLOG.MINAWA.NET: Humble Indie Bundle 2
http://blog.minawa.net/2010/12/humble-indie-bundle-2.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle のその後 -Lugaru HD-
http://blog.minawa.net/2010/05/humble-indie-bundle-lugaru-hd.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle のその後 -Penumbra:Overture-
http://blog.minawa.net/2010/06/humble-indie-bundle-penumbraoverture.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle のその後 -Gish-
http://blog.minawa.net/2010/06/humble-indie-bundle-gish.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle のその後 -Aquaria-
http://blog.minawa.net/2010/06/humble-indie-bundle-aquaria.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle のその後 -総括-
http://blog.minawa.net/2010/06/humble-indie-bundle.html

BLOG.MINAWA.NET: AquariaがPSPで動く?
http://blog.minawa.net/2010/07/aquariapsp.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Frozenbyte Bundle
http://blog.minawa.net/2011/04/humble-frozenbyte-bundle.html

2011/07/24

Openmoko GTA04 and OpenPandora

ここ数日は気温も低めで大変過ごしやすいですね。さて前回に続いてPandoraの続報。前回は残念ながら未だにBatch 1(約4000台?)すら完成していない状況らしいという話題でした。何が主な原因なのかっていう所までは面倒くさくて調べていないのですが、どうやらテキサスのマザーボード製造メーカー(CircuitCo)がBatch 1の台数分を用意出来ていないらしいです。MBに各種部品を取り付ける作業(population)を済ましていないMBの結線? が劣化してしまってWiFiチップ等の不具合が発生してしまっているらしいです。かなりいい加減なので間違っているかもしれませんが。

ザッと見たところ中国のケースメーカーやアナログスティック(Nub)の部品は、あまり話題になっていないので、そちらの方は問題無いのかもしれません。単に話題になっていないだけなのかもしれませんが(苦笑)。ただテレビ接続用のAVケーブルは未だにPandoraチームの手元には無さそう? ケースの方はiControlpadと同じドイツのメーカーに切り替え可能らしいですし、お金(金型?)さえあれば大丈夫だとは思いますけど。MBの方もコメントによるとテキサスのCCがようやく重い腰を上げて問題解決の為に作業しているそうです。

相変わらず何時、何個発送するという正確な情報はEd氏に教えてくれないそうですけど……。そのMBもEd氏が来週、ドイツのpopulationが出来るメーカーの一つと交渉するらしいので、金額面で折り合いがつけば、テキサスのCCとの契約をキャンセル(あるいはBatch 1の完成まで)して、ドイツでのMB製造に切り替えるらしいです。老婆心ながらそれだけのお金が工面出来るのかなと心配になるのですけど。現状としてはそんな感じらしいです。

前回の最後にPandoraチームに救いの手を差し伸べてくれる人物がいるらしいと書きました。その人物とは数年前に話題になったオープンソースの携帯電話を作ろうというプロジェクト「OpenMoko」の関係者らしいです。といってもオリジナルのスポンサーである台湾の製造メーカー「FIC」はとっくの昔に手を退いてしまっていますけど。

OpenMoKoプロジェクト自体も今となってはほとんど有名無実化している状況であり、今回Pandoraチームと接触してきた人物はドイツで「Golden Delicious Computers」というモバイル系のソフトウェアを開発している会社のオーナー?らしく、FICが抜けてしまって頓挫しているOpenMokoの後継機を自分たちの手で開発しているらしいのです!

軽く調べてみましたが「OpenMoko」とはプロジェクト名であり「Neo 1973(コードネームGTA01)」、「Neo FreeRunner(コードネームGTA02)」という2つが実際のハードウェアなようです。実はこの後にコードネーム「GTA03」というのが計画されていたようなのですがメインスポンサーであるFICが離脱してしまったのでGTA03は製品化されずにOpenMokoプロジェクト自体も段々と下火になっていたようなのです。

どういう経緯かはわかりませんが前述のGolden Delicious Computersが、このGTA03に続く製品「GTA04」を自力で開発し始めたらしいのです。面白いのがこのGTA04の開発ベースに使われたのが例のBeagleBoardらしいのです。えぇTIのSoCである「OMAP3」を使用した個人でも入手し易い格安なARM実機ですね。

詳しい人は知っているでしょうが、このBeagleBoardはPandoraと似たような構成なMBな訳です。実際は同じSoCを使用しているだけで共通な設計という訳では無いのですが似ているのは確かです。で、この似た構成のMBを使用しているGTA04の開発をしている中の人が、Pandoraチームの苦境を知ってEd氏に協力を申し出てくれたようなのです。多分ですが同じドイツ人同士っていうのも大きいと思います。今回のドイツのMBメーカー選定についてもGTA04チームのアドバイスらしいですし。

彼らも携帯電話の開発は専門では無いでしょうが少なくともズブの素人であるEd氏をはじめPandoraチームよりは「リアルビジネス」については頼りになるでしょうからね。辛口な事を書きましたが私個人としてはここまで投げ出さずに頑張っているPandoraチーム、とりわけEd氏には敬意を表します。元々がビジネスではなく仲間内でリスクを取れる数人が代表になって「ぼくたちがかんがえた最強ゲーム機」を作り始めたのがOpenPandoraの始まりなのですから……。とはいっても実際に仲間内だけでなくウェブ上で広範囲に予約注文を受け付けてしまったのでビジネスとしての責任は発生しているのですけれど。世の中難しいですね。

長くなったので今日はここまでにしたいと思います。GTA04についてはもう少し調べてから、また後日書きなおしたいと思います。気力が続けばですけど(笑)。あと言い訳になりますが今回の記事も大部分、私の妄想混じりの憶測にすぎません。真偽の判断は各自それぞれで行なって下さい。あしからず。おやすみなさい。

#追記
書き忘れましたが、このGTA04というのは基本的にGTA02のケースと液晶等のMB以外の部品をそのまま使用するプロジェクトです。言い換えると心臓部であるMBが「GTA04」であり、その他は流用するらしいです。面白いですがある意味残念だったり。何故かというと……。OpenMokoのケースって超ダサいから(笑)。あと液晶の画面サイズが今となっては貧弱(640 x 480)ですし。

後、どうやらプロジェクトの目的はGTA04に留まらない様子。というのも今現在のターゲットはPandoraと同じOMAP3ベースですが既にOMAP4(PandaBoard)での開発も視野に入れており、OMAP3ベースのGTA04の開発が上手くいってビジネスとしても継続可能なら将来的にはOMAP4ベースのOpenMoko後継機(GTA05?)も考えているらしい……。面白そうなプロジェクトなので細々とでも生き残ってくれると面白いですね。

#追記
OpenMokoってケースの3Dデータもオープンにしてるんですよね。肝心のケースがダサいけど素晴らしい試みだったのになぁ。

#YouTube
‪Openmoko Beagle Hybrid in operation - YouTube
http://youtu.be/Wuarto_s4F0



Openmoko Panda Hybrid booting - YouTube
http://youtu.be/RjFKQx18DgA



GTA04 - YouTube
http://youtu.be/2DilQPjrSx4



GTA04A2 boots Linux - YouTube
http://youtu.be/3KnJc7eImQ4



Production of the FRNBv3 - YouTube
http://youtu.be/ngyhKr3yTO8



#外部リンク
Main Page - OpenMoko
http://wiki.openmoko.org/wiki/Main_Page

OpenMoko - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/OpenMoko

Openmoko Linux - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Openmoko_Linux

台湾OpenMoko、Linux携帯電話「Neo FreeRunner」の次期版開発を打ち切りへ - SourceForge.JP Magazine : オープンソースの話題満載
http://sourceforge.jp/magazine/09/04/07/021250

GTA04 - Openmoko
http://wiki.openmoko.org/wiki/GTA04

Golden Delicious GmbH
http://www.goldelico.com/Home.html

GTA04 - master page for the next generation Openmoko
http://projects.goldelico.com/p/gta04-main/

MAKE: Japan : OpenMoko - オープンソースの携帯電話
http://jp.makezine.com/blog/2008/07/openmoko_open_source_phon.html

CAD models - Openmoko
http://wiki.openmoko.org/wiki/CAD_models

Openmoko、携帯電話の機械CADファイルを公開 - ITmedia News
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/06/news026.html

オープンソース携帯「Openmoko Neo FreeRunner」、7月4日発売 - ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0807/03/news024.html

2011/07/19

久々にOpenPandoraの話題

超久々にOpenPandoraの話題。振り返ってみたら多分去年の9月以来かも? 中国のメーカーに発注したケースの話題が最後だったのかな? 今更ですがあの当時Pandoraチームに肩入れし過ぎてて客観的な判断が出来なくなる可能性が高かったのでケース諸々の遅延の話題は少し様子見しようと思ったのが疎遠の原因でした。いや見ていて辛すぎて……。

贔屓目に見ても度々の遅延理由が微妙過ぎてて……。誰かが嘘を付いているのかなぁて思っちゃいまして。もう少し冷静に判断出来るまで間を置こうと。そうこうしてる間にAndroidの躍進が始まるし自分の仲のモバイル機器への熱が冷めてきちゃって現在に至るみたいな。Galaxy Tabを買っちゃったてのも大きいですけど。そんな感じで久々にOpenPandoraのウェブサイト、フォーラムを覗いてみたのですが、ちょっと面白い事になりそうな気が。いや未だにグダグダなのは変化無いみたいですけど(苦笑)。

結局まだBatch 2は完成してないようですね。というかマザーボード製造メーカーが結構ヤバいらしい? ケースメーカーの方がもっとヤバいけど。まぁ一番ヤバいのはアナログスティック(Nub)の製造メーカーだったけど(笑)。何せ潰れちゃいましたからね。お陰でPandoraチームが製造コスト持ち出しで完成させた訳だけど。客観的に見てPandoraチームの一番のミスは製造メーカーの選定なんでしょうね。

お金が無いので仕方がなかったのかもしれないけど見積りの安さだけで相手を選んでしまったのが間違いだったんだろうなぁ。中国のメーカー(だけじゃないけど)が全て悪いって訳じゃないけど上手く使うにはPandoraチームは余りにも素人過ぎたのでしょう。せめて交渉役にベテランが居れば良かったのでしょうがそんな有能な人物を雇うとなると、それなりのコストが必要になる訳で……。でも結果としては必須だった訳ですが。

同じチームが作っている「iControlpad」は、この反省を生かして? 製造をED氏が住むドイツのメーカーに依頼したみたいです。製造コストは中国メーカーに比べて数倍掛かったらしいですがネイティブの会話が出来る事、問題が起こってもED氏が直接メーカーまで訪問出来る立地条件の良さ、何より納期をキッチリと守ってくれる事が出来たのがPandora制作時との大きな差となったようです。やはりトータルで物事を考えないと商売は難しいですね。ED氏もPandoraのメーカー選定をとても後悔しているそうです。

iControlpadの成功によりPandoraの製造をiControlpadと同じメーカーに依頼したい(既にしてる?)らしいですが、メーカーではケース及び簡単な基板の製造しか出来無いらしくテキサスのボードメーカー(CircuitCo)が行っているような高度な作業は別のメーカーに依頼しなくてはならないそうです。

果たしてそのような事を依頼出来るだけの資金が今のPandoraチームに残っているのか私にはわかりませんがED氏の話によると、いくつかのドイツメーカーから色よい返事を貰っていて現在コストの見積もりをお願いしているそうです。およそ3週間ほど掛かるらしいです。その際に、面白い人物が助けに名乗りを上げてくれたそうです。その正体とは……。長くなったので、次回に続く。(時間的な意味で……)

2011/07/18

DilloとFLTK

3連休いかがお過ごしでしょうか? 私は何処も出かけず家でダラダラ過ごしております……。前置きはその辺で今日の話題。DilloとFLTK。何のことかというと「Dillo」とは機能は限定的ながら超軽量なウェブブラウザー「FLTK」はDilloがGUIで使っているクロスプラットフォームなGUIツールキットです。実はこの話題、数年前にも取り上げているのですがその後一向に話題にならずにいたので半ば諦めていたのです。今朝、何気なくDilloのウェブサイトを覗いてみたら、もうまもなく新バージョンが出そうとの事でした。

ちょっとややこしいのですがDillo 1の時のGUIツールキットはGTK+。GTK+がGTK+2にバージョンアップした時に軽量な事がウリであるDilloはGTK+2の重さから、より軽量なFLTKに移行する事を選びました。その頃丁度FLTKもバージョンアップを計画中でありバージョン1から一気に2.xに上がる予定でした。主な変更点は多言語への対応。これがだいたい2007年くらいのお話です。

その後、順調にいけば良かったのですが冒頭でも書いた通り今に至っても大して変化が無いどころかUbuntuのリポジトリにも登録されていない有様です。それは何故かというと原因はFLTKの混乱のようです。肝心のFLTK2.xが計画途中で頓挫してしまいFLTK2を土台に使用していたFLTKもそれ以上前に進めない状態になってしまっていたみたいです。

そのまま終了するかと思われていたのですがFLTK2の使える部分、主に多言語対応部分をFLTK1にバックポートする形で何とか落ち着いたようです。バージョンも新たに「FLTK1.3」となり、それに対応するDilloも「Dillo3」にバージョンアップする予定だそうです。

聞いた話ではFLTK1.3もFLTK3にしようかという案もあったのですが機能的に見てFLTK2よりも革新性に劣るのに3は如何なものかという意見もあり、1.3に落ち着いたみたいです。何故1.2じゃないかというと、1.1のメンテナンス?に使用するかららしい?この辺りは数年前にチラッと見たので、かなり曖昧ですけど……。いやはや、バージョン管理も難しいものですね……。

本題のDilloの話に戻しますが結局何が出来るのって言われると実は微妙でして……。というのも、このDillo、ウリの軽量コンパクトなのは間違いなく現行ウェブブラウザーの中ではピカイチなのですが、その代わり機能性がかなり劣ります。以前はHTMLしか解釈できなかったようですが今では限定的ながらCSSも解釈出来るようです。しかしながら現在のウェブブラウザーでは必須といっていいJavascriptには対応していないようです。またFLTKの弊害?として一般的な見た目もお世辞にも美しいとは言えない、どこか古めかしい外観をしています。

じゃあ結局何に使えるのって話なんですが個人的にはHTML形式の辞書ツール的なもの。例えばWikipediaビューワー、あるいはアプリのヘルプビューワーなどに使えないかなぁと。まぁこの辺りUbuntuくらいリッチな環境だとWebkitの方が適切だとは思いますけどね。もう少しリソース的に厳しい組み込み的な環境だと需要があるのかもなぁと。あとは使えるのかわかりませんが今話題の電子辞書というか「EPUB」のリーダーなんかどうなんだろうと。EPUBって基本的にはXHTMLとCSSの組み合わせでしたよね? Javascriptもないと実用的には使えないのかもしれませんけど。

DilloじゃなくてFLTKもリソース的に厳しい環境では数少ないGUIツールキットとして活躍出来るのかもなと思っているのですけどね。最近のARMの高性能化、Androidのようなリッチな環境が普及してくると、もはや活躍の場はないのかもしれませんが。 個人的にはエミュレーターの簡易GUIなんかに使われると面白いかなと思うのですけど特にPandoraのようなリソース的に厳しい環境用の。

後はCUIが基本のソフトウェアのGUIフロントエンドとしてとか。HTMLから設定ファイルを変更出来るタイプのやつ。超適当ですけど(笑)。何にせよ最近のWebkit一辺倒っていうのも何かツマラナイですからね。せっかく開発しているのだから、何かしらの活躍の場が見いだせるといいのですけど。

#外部リンク
Dillo Web Browser :: Home Page
http://www.dillo.org/

Dillo Web Browser :: Screenshots
http://www.dillo.org/screenshots/index.html

Dillo Web Browser :: Current Plans
http://www.dillo.org/Plans.html

dillo_port1.3: shortlog
http://hg.dillo.org/dillo_port1.3/

Fast Light Toolkit (FLTK)
http://www.fltk.org/index.php

Article #1086: FLTK 1.3.0 final version released! - Fast Light Toolkit (FLTK)
http://fltk.org/articles.php?L1086

FLTK - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/FLTK

Tiny Core Linux, Micro Core Linux, 10MB Linux GUI Desktop, Live, Frugal, Extendable
http://distro.ibiblio.org/tinycorelinux/welcome.html

Tiny Core Linux - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Tiny_Core_Linux

Dillo 2.0 高速だが機能は限定的 - SourceForge.JP Magazine : オープンソースの話題満載
http://sourceforge.jp/magazine/08/11/07/0125234

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: Dillo with FLTK2
http://blog.minawa.net/2007/10/dillo-with-fltk2_2729.html

2011/07/15

Google ChromeでAPNG

毎日暑いですねぇ。もうおっさんなので、かなり体力を消耗しちゃいます。電力不足が当初言われていたよりも緩い感じなのがせめてもの救いですけど(苦笑)。最近、Chromeをよく使っているのですが個人的に面白い情報があったので書いておきます。

タイトルズバリなんですがChrome/ChromiumでAPNG(Animated Portable Network Graphics)が動くようになりました。といっても、残念ながらネイティブな実装ではなくてExtentionでですが……。Chrome/Chromium両方にインストールしていますが、今のところ問題なく動作しているようです。

APNGっていうのはPNGのアニメーション対応版、簡単に言えばGIFの代用品ですね。PNGは結構スタンダードになってるんですが、残念ながらAPNGはそうでもないんですよね。技術的というより政治的なイザコザでMNGとAPNGに別れちゃってますし。順当にいけばMNGが正統派なんですけど余りに複雑な実装で全然普及してなかったんですよね。

そこで立ち上がったのがMozillaで、実装し易いAPNGを独自で開発してFirefoxに採用したって感じでしょうか。その流れにOPERAも追従して一気に普及するかとも思ったのですがChrome陣営は何故か対応してないで現在に至っているようです。一応フォーラムなんかでは要望は出てたんですけどね。

個人的な意見ですが、多分GoogleはAPNG、MNGともに積極的ではないのでしょう。その流れを確信したのはWebPの登場と先日話題になったGoogleの動くロゴです。ダンスとギターのヤツですね。特にダンスはPNGをJavascriptで動かしていますし、恐らくPNG、WebPともにJavascriptでのアニメーションで一本化するのがGoogleの方針なんでしょうね。ある意味でV8の良い技術目標になりますし……。

確かにウェブブラウザーの実装としては、その方がコスト的に楽なのかもしれません。どちらにしろ、それなりのマシンパワーが必要になる訳ですから。ただAPNGのようなアニメーションはゲームみたいな所でも使えると思いますから完全に無駄な技術とは個人的に思いませんけど。

#外部リンク
APNG - Chrome ウェブストア
https://chrome.google.com/webstore/detail/ehkepjiconegkhpodgoaeamnpckdbblp

Animated Portable Network Graphics - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/APNG

SourceForge.net: gif2apng.sf.net - APNG from GIF
http://gif2apng.sourceforge.net/

GIFアニメじゃなかった! Googleロゴ『マーサ・グレアム』で使われている超絶テク - Weblogy
http://blog.dacelo.info/google-2/entry-957.html

APNGが普及しない2つの理由、2つの望み | YATA BLOG
http://etwas.wolfish.org/blog/p2008111501/

2011/07/05

Gameolith

今年はLinuxのゲームの年になると予想しているのですが、またまた新しいゲームの話題を耳にしました。その名も「Gameolith」。名前からじゃ何もわかりませんが、どうやらゲームのデジタル配信サービスのようです。ゲームのデジタル配信サービスと言えば真っ先に思いつくのが「Steam」。他にも以前取り上げた「Desura」なんかも同じタイプの配信サービスです。

しかし、このGameolithはその二つとは違ったタイプの配信サービスらしいです。まだ詳細はわかりませんがウェブサイトの記述を見るとゲームの配信はSteamのような独自クライアントではなく普通のウェブブラウザーで行い、またゲームのパッケージングもDebianやUbuntuで標準的に使われているDebパッケージあるいはFedoraで使われているRPMパッケージによる配布になりそうです。ただ以下のようにも書かれているので、その他のディストリビューションでも、大丈夫みたいですけど。
If your Linux distribution doesn't support deb or RPM, don't worry! We provide tarballs and/or self-extracting installers so you aren't left out.
くだらない推察も書こうかと思ったのですが、どうやら7月7日に何らかの発表がウェブサイト上であるらしいので、大人しくそれ迄待つ事にします(笑)。さて、どのようなサービスが展開されるのか今から楽しみです。

#追記
何やらオープンが7日から12日? に変更になったとか何とか…。明日になったらわかるかな……。

#外部リンク
Gameolith, The Linux® Game Download Store
http://www.gameolith.com/

Gameolith Partners
http://partners.gameolith.com/

2011/07/04

ET-XreaLの方向性

個人的に注目しているオープンソースなFPSゲームエンジン「ET-XreaL」ですが、以前ほどの勢いはありませんが少しずつ成長を続けているようです。気になるのはプロジェクトのこれからの方向性です。ET-XreaLの主な開発者が一人だけという事もあり、あまり大きな変化は期待しないで欲しいというのが、そのメイン開発者であるTr3B氏の現在の意見らしいです。

元々Quake3(iDtech3)エンジンのレンダラー部分を改良するのが開発の主眼ですし、Tr3B氏も限られた余暇を使っての開発なので仕方がない事ですけどね。といっても元々のエンジンは完成されたものですしレンダラーの改良部分も大半が完成されているので、そう悲観する事もないかと個人的には思います。

Tr3B氏が言うには「ET-Xrealを用いてWolfenstein: Enemy Territory 2.0を開発しようと言うのは無理とは言わないが、相当な年月、労力が必要になる。もし、そうしたいなら別のゲームエンジン、例えばUDK(Unreal Development Kit)やUnityといった最新の無料ツールで1から作りなおした方が結果としては良いと思う。ET-Xrealの目的はWolfenstein: Enemy Territory 1.1あるいは1.5にする為と思った方が合っている」。

大部分が私の妄想意訳なので、合っているかどうかの判断は個々人に任せますが、確かにiDtech3と最新のゲームエンジンを比べたら総合的な作りやすさは相当な差があるのは確かでしょうしね。おまけに最近の傾向として無料ゲーム制作は無償で行う事が出来るエンジンが大半ですし。

OSSではないので独自改良やクロスプラットフォーム(特にLinux)という面ではET-Xrealの方が優っていますけど。ちなみにTr3B氏は上記の2つのゲームエンジン(UDKとUnity)の使用経験アリでのアドバイスです。噂ではTr3B氏はUDKの製作元であるEpic Gamesから直々にスカウトされた経験があるそうです。でも断ったらしい。ホントだとしたら凄いですよねぇ。

そんな感じなので基本的にET-Xrealの方向性としては現状のWolfenstein: Enemy Territoryのゲームシステムを踏襲しながら、主にグラフィック面での強化(新しいモデル、マップ)、GPUの積極利用による安定性と性能強化が当面の開発目的になるのではと思います。あくまで個人的な意見ですけども。

他にもOmni-botの統合、etmainの変更(ETProかNQ、あくまで上手くいけばだけど)が計画中ですが、現段階では上手く行くかはわかりません。最後に最新の動画を紹介。これも実験的な取り組みにすぎませんが、結構いい感じになりそうな予感がありますね。

#Picasa
質感としては、DOOM3(iD Tech4)世代に近いですね。ヌルヌルテカテカって感じです。

#YouTube
Xreal Wolfenstein Enemy territory test - YouTube
http://youtu.be/PkP3GL_fZ4g



#外部リンク
Omni-bot Forums - The Front Page
http://www.omni-bot.com/forum/content.php

ET Pro - The Enemy Territory Competition Mod
http://etpro.anime.net/

現在のゲームエンジンについての話題
4Gamer.net ― [GTMF 2011]不幸なゲームエンジン導入はなぜ起こる? ゲーム開発の新ステージに向けて開発者に要求されること(ミドルウェア/開発ツール)
http://www.4gamer.net/games/032/G003263/20110630096/