2011/09/09

Raspberry Piの新しい動画

Raspberry Piの公式ウェブサイトで新しい動画が公開されてました。大きさは名刺よりちょっと大きいくらいですかね。一応アルファ版なんで、実際の製品はもう少し小さくなるかもしれませんけど、個人的にはもう十分な大きさな気もします(笑)。動画の説明を読むとLinux上のメディアプレーヤーで再生させてるみたいですね。

先日のQuake3もDebian+LXDEだったので今回も同じ環境なのかな? ちなみに再生させている動画は1080pのH.264だそうです。素晴らしい。メディアプレーヤーはMplayer? もしそうなら発売前で既にDSP(あるいはGPU)をOSSで活用できる(一部分だとしても)のは大きいですね。流石に開発者自らがプロジェクトに関わっているだけはありますねぇ。

ちなみに音声は出していないそうですがフォーラムをチラ見した時に意外と音声の扱いが面倒な事になってるとか何やら…。特にHDMIを通しての音声はOSS環境だとまだ不完全らしい? 何やらJackが遅延するとか何とかって……。すみません。かなりうろ覚えです。JackってソフトウェアのJackかと思ってたけど、ハードウェア的な意味でのJackだったかも。恥ずかしい間違いかもしれない。今見たら、音の問題(の1つ)はハードウェアの改良でクリアしたらしい?

あと音声、特にAACはライセンスの問題もあるらしくOSS環境下ではSoCの性能をフルに使えない「可能性」もあるらしい? これも先日チラ見しただけなので確証はありません。Raspberry Piの中の人がAACの中の人と交渉中らしいですが正直どうなるか微妙な気もします。以前WebMのライセンス問題の時にチラッと書いたのですが、実際問題MP4はH.264よりAACの方がライセンス的に厳しいらしいですからねぇ……。

仮にH.264は無償で使える事になったとしても、それと組み合わせるAACがライセンスフリーじゃなければ実際の活用は非常に困難になる可能性は十分にありますからね。FAAC/FAADというフリーのエンコーダー、デコーダーがあるにはありますが、残念ながらそれほど最適化されている訳でもライセンス的にOKなのかもよくわかりませんし。

とにかくまだまだ情報不足なRaspberry Piですが、これから楽しみな存在である事は間違いないですね。H.264だけじゃなくHDなMPEG2-TSとかもハードウェアで処理出来たりしたら。ゴクリ。タイプBは有線LANも付いてますし、もしDLNA関係も整備されたら高価な専用機買わなくても万能メディアプレーヤー(もどき)が安価で手に入るかもしれませんし。タイプBでも35ドルですからねぇ。ちなみにこのデモは8時間ぶっ通しで連続再生させていたそうです。しかも平均消費電力が僅か1Wだったそうです。素晴らしい。

#YouTube
Raspberry Pi video capabilities - YouTube
http://youtu.be/TgR74Kp6Ws4



#追記
フォーラムのコメントによるとデモで使われているメディアプレーヤーは「Playerx」と呼ばれているRaspberry Piチーム内製のメディアプレーヤーみたいです。ライセンスがOSS準拠なのか、それともプロプライエタリなのかはまだわかりませんが……。SoCのハードウェア能力を使っているので、もしかしたらプロプライエタリなのかもしれません。

2011/09/07

Raspberry Piメモ

最近かなり興味が出てきたRaspberry Piですが、ちょっと気になった点をメモしておきたいと思います。まず一番新しいBoardのサンプルがありました。あくまでアルファ版という事なので正規版はまた変化するかもしれません。クレジットカード大の大きさになるらしいですし。後はOSの起動方法はSDカードからのみらしいです。残念ながらスマートフォンやPandoraのようにNANDは内蔵されていないようです。どうやって起動するかというと、なんと内蔵のGPUかららしいです(笑)。

というのも元々このSoCはGPU(とDSP)単体のチップに後付でARM11コアを追加するような形らしいです。完全に私見ですがベースになっているのは「BCM2763」なのかもしれませんね。ちなみに姉妹チップで「BCM2727」というのがあり、こちらは720p迄のH.264を再生能力があるそうです。Raspberry Piは1080p迄なのでBCM2763相当なのではないかと邪推します。

調べてみるとBCM2727はNOKIAのN8で使用されているようです。N8は別途Samsung製のARM11 680 MHzを使用していますので構成としてはRaspberry Piにかなり近い気がします。Raspberry PiはARM11 700MHzを内蔵していますしね。まぁ3GチップやWiFI等のチップはないですけど。NOKIA N8はOSとしてSymbian^3を採用していますがRaspberry Piは今のところDebianでLXDEが推奨OSみたいですね。まぁデスクトップ用途と携帯電話ではまるで違いますが、正直このOSでどこまで快適に使用出来るかは微妙な気がしています。

だからといってSymbian^3がデスクトップ用途として快適なのかと言われれば正直困りますけども。私個人としてはUbuntuがARMv6に対応してくれるのがベースとしてはベストだと思いますが今更Raspberry Piの為に方針を変更するのも厳しいでしょうしねぇ。せっかく「Ubuntu Core」という組み込み向けの仕組みが整いだしていたので、これを使えたら面白かったのになぁと思いまして。私がUbuntuびいきなだけで他のディストリでも良いものはあるのでしょうけど。

例えばPandoraでも使用している「OpenEmbedded/Angstrom」とか。よく判りませんが最近は「Yocto Project」なるものもあるそうですね。後最近見つけた「Bodhi Linux」っていうのも気になります。基本的にスペックが厳しめのハードウェアの為のディストリみたいです。Enlightenmentらしい?

他にも思い切って目的別に絞り込んだ環境なんかも良さそうです。例えばメディアプレーヤーとして「XBMC」やエミュレーター専用機としてPandoraの成果物である「Minimenu」とパッケージ管理として「PND」を移植するとか。後はホームサーバーとして使うのに絞り込むとかも考えられているみたいです。

個人的には汎用デスクトップよりも後者の専用機器的な使い方に興味があります。特にエミュレーター専用機は面白そう。Raspberry PiはSDカードからの起動ですからそれぞれ専用アプリケーション入れたカードを用意して使い分けるっていうのも面白そうです。Raspberry PiにUSB接続でXBOX360の有線コントローラー差し込んでレトロゲーとか(笑)。

幸いHDMI/アナログ端子両方ありますから、古いテレビでも使えますしね。多分ですがSNES迄なら動きそうな気がします。快適にとなるとGP32コミュニティの協力が必要かもしれませんが。フォーラムを覗くと何人かRaspberry Piに興味を示している人物がいるので上手くいけば実現するかもしれません。他にも書こうかと思いましたが、取り敢えず今日はここまでにしておきます。

#Picasa


#YouTube
Bodhi Linux Review - Linux Distro Reviews - YouTube
http://youtu.be/zew22fRREQ0



Pandora: PNDs, switching GUIs and Hatari - YouTube
http://youtu.be/OOtENx0QuZM



Pandora - One vid per day 9: MiniMenu overview - YouTube
http://youtu.be/h4lB3tkIFwY



XBMC Pandaboard overview - YouTube
http://youtu.be/ICfaBEv5plU



#外部リンク
Raspberry Pi | An ARM Linux box for $25. Take a byte!
http://www.raspberrypi.org/

Raspberry Pi - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Raspberry_Pi

Ubuntu Core | Canonical
http://www.canonical.com/engineering-services/ubuntu-core

Broadcom.com - BCM2763 - High Definition 1080p Mobile Multimedia Processor
http://www.broadcom.com/products/Mobile-Multimedia/Mobile-Multimedia-Processors/BCM2763

Nokia N8 - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Nokia_N8

Bodhilinux.com
http://www.bodhilinux.com/

The Ångström Distribution | Embedded power
http://www.angstrom-distribution.org/

Yocto Project | Open Source embedded Linux build system, package metadata and SDK generator.
http://www.yoctoproject.org/

XBMC
http://xbmc.org/

GUI - Pandora Wiki
http://www.pandorawiki.org/GUI

Introduction to PNDs - Pandora Wiki
http://www.pandorawiki.org/Introduction_to_PNDs

2011/09/04

Raspberry Pi 面白そう

久々に面白そうなネタを発見したのでメモ。その名も「Raspberry Pi」。全く気づかなかったのですがRaspberry Pi自体は今年の5月頃に既に話題になっていたようですね。最近はオープンソースなゲームばっかり気になってたので全然気づきませんでした(笑)。Raspberry Piっていうのは「The Raspberry Pi Foundation」という非営利組織が主に子供向けのコンピューター学習の為に開発中の超小型PCのようです。何が面白いって、その値段。何と一台25ドル! 今の日本なら2000円以下で買えちゃう値段ですよ。肝心のスペックですが、だいたい以下の通り。
700MHz ARM11
128MB or 256MB of SDRAM
OpenGL ES 2.0
1080p30 H.264 high-profile decode
Composite and HDMI video output
USB 2.0
SD/MMC/SDIO memory card slot
General-purpose I/O
Optional integrated 2-port USB hub and 10/100 Ethernet controller
Open software (Ubuntu, Iceweasel, KOffice, Python)
CPUは最近、独走状態のARM。メモリは128MBと256MBの2種類。まぁARMといってもARM11(ARMv6)の700MHzですから現行の主力であるARM Cortex-A8/A9(ARMv7)と比べるとだいぶ見劣りしてしまいますが……。特にv7世代じゃないとNeonに対応していないので、例えばFlashのようなアプリケーションは走らせることが出来ません。他にも性能面で結構差が出る場面がありますので現行のスマートフォンと比べるとだいぶ劣るのは確かでしょうね。

メモリ2種類ですが256MBの方は10/100Mの有線LANも追加されているそうです。お値段もその分高くて35ドルだそうです。代わりという訳じゃないですが128MBの方は単3電池x4本での駆動が可能らしい? それはそれで魅力的ですね。どちらもUSB2.0 x 2が有りますので無線LANやBluetoothが欲しい場合はUSBドングルで対応という事になりそうです。

フォーラムを覗くと無線LAN内蔵モデルが欲しいという意見が多いですが低価格+低消費電力を維持するには無線LANは高価過ぎるという判断のようです。OpenPandoraもそうですがオープンな環境での無線LAN内蔵はかなりリスクが高いですからね。後で書きますがTIのOMAPのように無線LANも独自で手配出来るSoCならいいんですけど、コイツは違いますので……。

CPUとメモリだけ見れば、そう面白いハードウェアでも無いのですがコイツの面白い所はOpenGL ES 2.0に対応したGPUと1080p30 H.264 high-profileのビデオを再生する事が出来るDSPをも備えている事なんですよね。CPU+GPU+DSPっていう組み合わせ見るとPandoraで使用されているTIのOMAP3に似た感じですね。といってもOMAPのように有名所のGPU/DSPでは無いようですけど。

ここでネタばらしすると、このRaspberry Piというのは「Broadcom BCM2835」というBroadcom社製の未発表SoCを使用している超小型PCなんですね。Broadcom BCM2835でググってもまだ何の情報も出てきませんけど。どうやらこのThe Raspberry PiというプロジェクトはBroadcomの社員が関わっていて主要スタッフに、このBCM2835のGPU担当者がいるらしいです。こうやってみるとTIのOMAP3を使用したBeagleBoardにコンセプトが似ていますよね。アレもTIの社員が関わっていますし。

で、このGPUですが残念ながらバイナリの形での配布になるそうです。といっても他の組み込み系もほぼ同じ形なのですけどねぇ。残念ながらオープンソースドライバーとはなりませんが何らかの形でOpenGL ES 2.0のAPIを開発者が使えるような方向で調整中らしい? DSPの方も今のところ活用するのは難しいが何らかの形で使えるようにはしたいそうです。

GPUと比べると、こちらは上手くいくかは微妙な感じがしますけど。1080pのH.264をデコード出来る程、強力なDSPなので上手く使えるようになると非常に強力な武器になりそうです。Broadcomは「Broadcom Crystal HD/BCM70012」というネットブック向けの拡張カードのドライバー? をオープンソースとして公開している実績があるので個人的にはかなり期待しているのですけどね。確かMPlayerとかで使えた気がするのですけど……。

今調べたらCPUは「ARM1176JZF-S」ですね。Wikipediaによるとコイツは初代iPhone/iPhone3Gで使われてるそうです。Androidで言うとイーモバイルのPocket Wi-Fi S2 (S41HW)クラスですかね。現行のAndroidでも普及機クラスの性能が25/35ドルで手に入ると考えると結構凄い気がしますね。まぁFlashが使えないのと携帯電話機能やGPS/Wifi/速度センサー等は無いですけど。あぁ不確定情報ですが任天堂の3DSもARM11が使われてるらしいですね。構成がまるで違うので、参考にはならないでしょうけど。

今思い出しましたがプロトタイプの写真でUSBスティックくらいの大きさのモックが出ていましたが実際の製品はもう少し大きくて名刺大くらいでそれなりの厚みがあるそうです。まぁUSBx2やHDMI/TV出力等のコネクタがありますので、どうしたって大きくなりますけど。BeagleBoardくらいかそれより小さいくらいですかね。ちなみに最初期はケース無しですが要望が多ければケースも販売する予定はあるそうです。

どちらにしろ二次ロット以降まで待った方が一般人は良さそうですね。どうしても待てない人は特攻するのもいいでしょうが。なんたって安いですからねぇ(笑)。あとデモとしてQuake3を動かしている動画がありました。詳細はわかりませんがデモモードで平均15FPSくらいですかね。正直デモモードでこのスピードだと実際にプレイ可能なのかは人に因るでしょうが動作デモとしては結構インパクトありますよね。25ドルでここまで動きゃねぇ?

あとOS関連ですが古い記事だとUbuntuで動作って書いてありますが現状だとDebianでLXDEが推奨環境だそうです。説明はされていませんがUbuntuはARMのサポートをARMv7世代に絞っているので残念ながらRaspberry Piで使用しているARMv6(ARM11)では非推奨なのかもしれませんねぇ。まぁARMのサポートはあまりに煩雑過ぎてリーナスも困ってるぐらいなのでこれからの標準であるARMv7に絞るのは妥当な判断ではあるのですけど……。

肝心の発売日ですが今の予定では今年の11月頃になりそうとの事。日本から買えるのかという問題ですが一応説明を読むと世界対応という事と最低一台からでも購入可能との事なので送料はともかく日本からも買えることは可能みたいですね。出来ればBeagleBoardのように簡単に注文できるようになると嬉しいのですけど。このRaspberry Piは、これからもチェックしていきたいと思います。

#YouTube
Raspberry Pi - Quake 3 demo - YouTube
http://youtu.be/e_mDuJuvZjI



#外部リンク
Raspberry Pi | An ARM Linux box for $25. Take a byte!
http://www.raspberrypi.org/

RaspberryPiBoard - eLinux.org
http://elinux.org/RaspberryPiBoard

キーホルダーにも付けられる超小型PC–Raspberry Piはこれを25ドルで売り出すつもりだ
http://jp.techcrunch.com/archives/20110505raspberry-pi-a-25-bare-bones-pc-that-fits-on-your-keychain/

[Phoronix] Broadcom Crystal HD Support For MPlayer, FFmpeg
http://www.phoronix.com/scan.php?page=news_item&px=ODk2Ng

2011/08/22

GoogleがOpusをテスト中?

昨日から急に気温が下がってビックリですね。というか、少し肌寒いくらいです。24時間テレビのマラソン? に徳光さんが出てたけど、この温度はラッキーだったかも知れませんね。などと、どうでもいい出だしで始めちゃいましたが、久々にOpusの開発具合を確かめてみようと、メーリングリストを覗いていたら、興味深い投稿がされていたのでメモしておきます。

その前に「Opus」というのは現在開発中の多目的音声コーデックの事で、これが面白いのがOgg Vorbis等の開発で有名なXiph.Org Foundationが開発中の音声コーデック「Celt」とSkype社がSkypeで使用している「Silk」という音声コーデックを合体させた全く新しい音声コーデックって事なんですよね。ちょっとした不安要素として肝心のSkypeが何とマイクロソフトに買収されてしまうという事件? が起きてしまったという事なんですが、買収後にSkypeのビデオコーデックにVP8が採用されているので少なくとも当面はSkypeの方針は以前と同じままなのではないかと、個人的には思っています。

そんな感じで今注目のOpusなのですが、最近開発者用メーリングリストにGoogleの中の人が、社内でOpusをテストしているとコメントしていました。具体的にどのような目的のためにテストしているかは判りませんが最近のGoogleはウェブ上でのコミュニケーションツールに力を入れているので、自社製品にOpusを取り入れる準備をしているのかもしれませんね。例えばGoogle VoiceとかGoogle+で使われているビデオチャット「Google+ Hangouts」とかで……。

つい最近Googleは「WebRTC」というウェブブラウザー上で完結出来る音声、動画コミュニケーション用技術をオープンソースとして公開していますし、WebRTCに含まれる形で音声コーデック「iLBC」もオープンソースとして公開しています。このiLBCはGoogleが大人買いした「Global IP Solutions」という会社が開発していたコーデックでSkypeがSilkを導入する前に使用していた音声コーデックでもあります。

という事は少なくともSkypeではSilkの方が効率が良いと判断している訳です。更にCeltというプラス要素も加わっているOpusをGoogleがWebRTCのスタックの中に取り入れる事も有り得ない事では無いと思います。まぁそのためにははっきりとオープンソース・ライセンスである事が確認出来るのが大前提ですけど(笑)。

また最近気になったニュースでCeltの主要開発者であるJean-Marc Valin氏がFirefoxの開発で有名なMozillaに移籍したのも気になります。ニュースによるとFirefoxはWebRTCに参加を表明しつつ、独自に「Rainbow」というプロジェクトも進めているそうです。まだ詳しく調べていないので何とも言えませんが、Opus並びにSpeexの主要開発者であるJean-Marc氏が加入したという事はFirefoxにとって大きなプロジェクトになりそうな予感がします。

また我々オープンソース愛好者としてもJean-Marc氏のようなOSS開発者が「仕事」として、OSSの開発に取り組める状況というのはとても喜ばしい事だと思います。ちなみにOgg Vorbisの開発者であるMonty氏はだいぶ前からRedHatに席を置いてOgg関係の開発を仕事として取り組んでいるそうです。流石ですね。

関係ないですがGoogle VoiceというかGmail上からのGoogle Talkが遂に日本でも解禁されましたね。これでSkypeよりも安価にウェブブラウザー上から日本の固定、携帯電話に電話をかける事が出来るようになりました。しかもFirefoxやGoogle Chromeといったクロスプラットフォームなウェブブラウザーからです! いやSkypeも一応LinuxクライアントがありますけどMSに買収されてしまったのでこれから先の事を考えるとどうしてもねぇ(苦笑)。

本当はウェブブラウザー上からだけでなくSIP準拠なサービスとしてSIPクライアントを選ばずにGoogle Talkが使えるようになるのが一番なんですけど。少し調べただけですが一応Google VoiceもSIP準拠らしい? ので、そう難しい話でもない気はするのですけど。ただ各国の固定電話キャリアと無用な軋轢を生まない為とGoogleがやるには旨みが無いから積極的にはやらないのかなぁと。

Googleとしてはウェブ広告が流れるような仕組みにしないとやる意味はあんまりないですからね。その為のWebRTCなんでしょうし。まぁこれはGoogle Chrome OSにも関わっているのでしょうけど。とにかく早く標準化してオープンソースコーデックとして一般に公開して貰いたいですね。中途半端ですが今日はこのへんで。ではまた。

#外部リンク
Opus Audio Codec
http://opus-codec.org/

[codec] Listening tests at Google
http://www.ietf.org/mail-archive/web/codec/current/msg02688.html

WebRTC
http://sites.google.com/site/webrtc/

iLBC Freeware - WebRTC
http://sites.google.com/site/webrtc/ilbc-freeware

Skype、1対1のビデオ通話機能にビデオコーデックVP8を採用 | エンタープライズ | マイコミジャーナル
http://journal.mycom.co.jp/news/2011/08/05/038/

スカイプ、グーグルのビデオコーデックをサポート - CNET Japan
http://japan.cnet.com/sp/allaboutms/35006006/

InfoQ: Google+ 技術詳細
http://www.infoq.com/jp/news/2011/07/Google-Plus

juberjabber: Announcing Google+ Hangouts
http://juberti.blogspot.com/2011/06/announcing-google-hangouts.html

The technology behind Google+ Hangouts — Online Video News
http://gigaom.com/video/google-hangouts-technology/

Jean-Marc Valin's random rants on DSP, Speex, open-source - IETF update, Mozilla
http://jmspeex.livejournal.com/7352.html

MozillaがWebRTCグループ参加を正式表明~Firefoxへの統合も視野に -INTERNET Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110808_466180.html

Mozilla Labs » Rainbow » Blog Archive » What’s next: Rainbow and WebRTC
http://mozillalabs.com/rainbow/2011/08/04/whats-next-rainbow-and-webrtc/

Gmailから固定・携帯電話への音声通話機能、日本でも利用可能に -INTERNET Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110804_465347.html

Calling from Gmail now in 38 languages, with lower rates to over 150 destinations - Official Gmail Blog
http://gmailblog.blogspot.com/2011/08/calling-from-gmail-now-in-38-languages.html

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: CELT + SILK = Opus
http://blog.minawa.net/2011/01/celt-silk-opus_7025.html

BLOG.MINAWA.NET: Opus Codecのウェブサイトが出来てた
http://blog.minawa.net/2011/02/opus-codec_1329.html

2011/08/14

Doom3についての私的メモ

QuakeCon 2011で発表されたDoom3のオープンソース化ですが、今日までに自分で集めた情報を一度整理してみたいと思います。といっても、ずっと張り付いていた訳じゃないので詳しい人からしたら大した情報じゃないかもしれませんが。まずリリース日ですが、一応RAGE発売後という事は確実みたいです。なおかつ今年中という事なので10月から12月の間という事になりそうです。

ちなみに同じiDTech4エンジンを使用しているPrey2というゲームが2012年発売なので、もしかしたら来年になるかもと思っていたのですがカーマック氏のコメントによると親会社のZeniMaxがPrey2発売前のリリース許可してくれたらしいので問題は無さそうです。あくまでも予定ですが。

次にDoom3がオープンソース化したら具体的にどういった事が起こるのか? ですが、これは基本的に前世代のiDTech3の事例を見てみれば判りますね。まずはクロスプラットフォーム化ですがiDTechは基本的にクロスプラットフォーム済みなので余り変化は無さそう。

初代DoomエンジンなんかはPCどころか旧iPodなんかにも移植されてますので、時間が経てばとんでもない所にまで移植されるかもしれませんが流石にiDTech4レベルのエンジンになると、ハードウェアスペックがかなり要求されますので、良くてスマートフォンレベルまででしょうかね。技術デモによくQuake3が使われてますが数年後には携帯機の技術デモにDoom3が使われるようになるかもしれません(笑)。

次に考えられるのはコミュニテイによるエンジン自体の独自改良ですかね。これについては既にTr3B氏(Xrealの開発者)が某フォーラムで構想を語っています。以下にいくつか抜粋。
1.Rewrite the renderer to D3D9 or D3D10. There are not enough good reasons for D3D11.
2.Change the lighting system to use a deferred shading path.
3.Add Diffuse Global Illumination. It was added to CryEngine 3 and its implementation was released by Nvidia as a D3D11 demo including source.
4.Add Sikkpin's features using a high level language.
5.Add native true 64-bit HDR renderering context. That one is trivial.
6.Replace stencil shadows using shadow mapping.
またエンジンそのものの改良とは別に以下のようなツール開発もコミュニテイの手で行われるのが望ましいと考えているようです。以下抜粋。
1.Tool similar to Unreal Kismet. I love Unreal level scripting. Writing an editor that generates DoomScript shouldn't be too difficult for any skilled Winforms programmer.
2.Tool similar to Unreal Matinee. It is really impressive with the UDK how easy it is to create camera animations or how to animate any object with this animation editor.
3.Level editor window like the UDK Content Browser.
ぶっちゃけ、UDKですね(笑)。エンジンが優秀なのは今のゲーム業界では大前提であって、それに加えてこういった有用なツール群も揃えてやっと商用ゲームエンジンと肩を並べることが出来ると。流石にUDKと同レベルに迄ってのは無理でしょうがこういった目標があるだけでも大いに参考になるでしょうしね。何年掛かるか、そもそも開発されるかも未知数ではありますが。

ちなみにエンジンの改良点で書いた4の「Sikkpin's features」ですが、これは「Sikkmod」というグラフィック強化系の超高性能MODのようです。いろいろと書くよりも動画見てもらった方が早いと思うので下の方に貼り付けておきます。

私自身Doom3はニコニコ動画かYouTubeでしか見たことないんですが明らかにグラフィックのレベルが上がっていると思います。Doom3の発売が2004年8月ですから今から約7年前ですか。とてもそこまで古いエンジンとは思えないグラフィックだと思います。最新のUnreal EngineやCryENGINEと比べたら見劣りする部分もありますけど。最後にiDTech4を使用した新たなゲーム開発についてですが、これについては技術的な事以外にも問題点があるように思いますので、また後日あらためて駄文を書きたいと思います。では。

#YouTube
内容的にグロテスクな部分がありますので苦手な方は注意して下さい。高解像度版もありますので出来れば720p以上推奨
Doom 3 Enpro Plant 1920x1080 With Sikkmod Ultra High - YouTube
http://youtu.be/ODBIb6ciDfA



冒頭部にノーマルエンジンとの比較あり。といっても、Quake4ですけど
QUAKE 4 NEXT-GEN SIKKMOD + GTX - YouTube

http://youtu.be/u-ESvznUxBs



Modded Doom 3: Mars City - YouTube
http://youtu.be/y4K0eg0dhHE



Modded Doom 3: Alpha Labs Sector 3 - YouTube
http://youtu.be/OS9_IUp83zg



Doom 3 Modern Graphics (2011) - YouTube
http://youtu.be/dhOHQORVSdc



#外部リンク
Doom3world • View topic - ID Tech 4 GPL Wish List
http://www.doom3world.org/phpbb2/viewtopic.php?f=56&t=23491&start=0&st=0&sk=t&sd=a

Doom3world • View topic - Sikkmod v1.1
http://www.doom3world.org/phpbb2/viewtopic.php?f=39&t=24172&start=0&st=0&sk=t&sd=a

Sikkmod for Doom III - Mod DB
http://www.moddb.com/mods/sikkmod

Doom 3 HR Textures. Project site.
http://doom3-hr.com/Main_Eng.html

2011/08/07

Doom 3 オープンソース化決定!

先日書いたQuakeCon 2011ですが、初日からいきなり朗報が飛び込んできました。予想したとおりDoom 3のソースコードをオープンソースとして公開すると、我らがジョン・カーマック先生が公表してくれました。残念ながら「何時」なのかは明言されてませんが、一部情報によると年内だそうです。まぁあくまで噂ですけど。普通に考えるとRageが発売された後、すなわち10月以降という事なのでしょうがちょっと厄介な事にidTech4を使ったゲームがもう一本控えているんですよね。Prey2っていうゲーム。まぁ折り込み済みだろうし多分大丈夫だとは思いますけど……。

あとDoom3のソースコードという事でidTech4の目玉の一つである「メガテクスチャ」はオープンソース化には含まれていない(多分)のも残念ですね。私は技術者じゃ無いので、詳しくはわからないのですがidTech4単体だとシェーディングの関係で基本的に薄暗くなってしまい野外等の大規模マップがかなり厳しいらしいですし。メガテクスチャはその弱点を埋める事が出来るらしいので、これが無いと多少見劣りしてしまうかもしれません。あくまで伝聞ですけども(苦笑)。

あとidTech4で使われている基本技術の一つがCreative Labsの特許に引っ掛かってるという話もありますし、もしかしたらすんなりとオープンソース化出来無いかもなぁなんて余計な心配もしてしまってます。まぁ仮に特許に引っ掛かってても、どこぞの企業と違ってあからさまに裁判沙汰にまで持ち込まれるって事はないでしょうけど。

関係無いですがQuakeCon 2011を記念してSteamで「Quakecon Pack 2011」という格安パッケージが発売されているようです。内容はBethesda Softworksとid Softwareのほぼ全作品が網羅されたパッケージで総額が494.66ドルのところ大幅値引きで69.99ドルという大盤振る舞い。割引率にして何と86%! 欲しい人は絶対損は無い価格だと思います。Fallout3シリーズも入ってますし。Oblivionも入ってるらしい。7日迄らしいのでお早めに。

#外部リンク
Steam で 86% オフ:Quakecon Pack 2011
http://store.steampowered.com/sub/11027/

2011/08/04

QuakeCon 2011で何かが起こる? といいな

もうすぐ毎年恒例のId Softwareのお祭り「QuakeCon 2011」始まります。通ぶった感じですが完全なにわか者なのでId Softwareのゲームどころか他のFPSすらまともにプレイした事ないレベルなんですけど。そのQuakeConですが今年は例年以上に注目されているようです。何故かと言えばidの久々の新作である「Rage」の完成が近い事と、もしかしたらQuakeCon中にidTech4のオープンソース化が発表されるのではないかという淡い期待をLinuxゲーマーが寄せているからです。

通例で行くとidTechは新しい世代が完成して暫くした後に前世代のidTechがオープンソースとして公開されるという手順ですので、今回ようやくidTech5を使用したRageが完成するのを機に一応現行エンジンであるidTech4もオープンソース化されるのではないかと俄に期待されているのです。idTech4のオープンソース化は数年前から言及されておりジョン・カーマック氏自らも以前発言した事すらあります。

ただ、その後Rageの完成が遅れに遅れ、更にid SoftwareがZeniMaxに買収されてしまうという予想外の展開になってしまい、ここ数年はオープンソース化が不透明になっている状況なのです。買収後にWolfensteinがオープンソースとして公開されているので、おそらく大丈夫なのではないかと個人的には思っていますけど。どちらにしろ、今週中にはわかる事なので楽しみに待ちたいと思います。

#追記
何気なくidTech4のウィキペディア記事を読んでたらライセンスのところが「GNU General Public License planned for 2011」ってなってて笑った。しかもその隣に「要出典」って注意書きされててまた笑った。先走りすぎて困る。気持ちはわかりますけどね。

#外部リンク
Official Competitions | QuakeCon 2011
http://www.quakecon.org/competitions/official/

「QuakeCon 2011」の開催が8月4日から7日に決定、”DOOM 4″の登場なるか « doope! 国内外のゲーム情報総合サイト
http://doope.jp/2011/0117485.html

id Tech 4 - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Id_Tech_4

2011/07/30

Humble Indie Bundle 3

またまたHumble Indie Bundleの季節がやってきたようです。今年の4月に「The Humble Frozenbyte Bundle 」という派生企画があったばかりなので、あんまり有難みがない気もしますが(笑)。Humble Indie Bundleというのは、いくつかのインディーズゲームをパックにしたチャリティーも兼ねたイベントで、大きな特徴として自分の好きな金額で買える事と基本的にクロスプラットフォーム、DRMフリーという事が挙げられます。

以前のHIBだと、これらに加えてゲームのソースコードがオープンソースとして公開されたりもしていたのですが残念ながら今回は今のところ無さそうです。正直、今までも大きな成果があった訳でも無いのでゲーム開発者としてもあまり気にしなくなってしまったのかもしれません。

私としてはゲームコードよりもAsset(キャラクターモデルや背景、音楽等の3Dデータなど)のオープン化を主眼に置いた似たようなチャリティー企画があると面白いのになぁと日頃から思っているのですけどね。この事はいずれ時間があれば、また駄文を書こうかと思っていますけど。今はかなり円高ですしPayPalやGoogle checkoutで簡単に購入出来るので興味がある人は買ってみてもいいかもしれませんね。購入したゲームはSteamとDesuraでゲームを管理する事が可能ですし。ちなみに期限があります。あと10日くらいですかね。

#YouTube
‪Humble Indie Bundle 3‬‏ - YouTube
http://youtu.be/E4c6PWtE9mI



#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle
http://blog.minawa.net/2010/05/humble-indie-bundle.html

BLOG.MINAWA.NET: Humble Indie Bundle 2
http://blog.minawa.net/2010/12/humble-indie-bundle-2.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle のその後 -Lugaru HD-
http://blog.minawa.net/2010/05/humble-indie-bundle-lugaru-hd.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle のその後 -Penumbra:Overture-
http://blog.minawa.net/2010/06/humble-indie-bundle-penumbraoverture.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle のその後 -Gish-
http://blog.minawa.net/2010/06/humble-indie-bundle-gish.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle のその後 -Aquaria-
http://blog.minawa.net/2010/06/humble-indie-bundle-aquaria.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Indie Bundle のその後 -総括-
http://blog.minawa.net/2010/06/humble-indie-bundle.html

BLOG.MINAWA.NET: AquariaがPSPで動く?
http://blog.minawa.net/2010/07/aquariapsp.html

BLOG.MINAWA.NET: The Humble Frozenbyte Bundle
http://blog.minawa.net/2011/04/humble-frozenbyte-bundle.html

2011/07/24

Openmoko GTA04 and OpenPandora

ここ数日は気温も低めで大変過ごしやすいですね。さて前回に続いてPandoraの続報。前回は残念ながら未だにBatch 1(約4000台?)すら完成していない状況らしいという話題でした。何が主な原因なのかっていう所までは面倒くさくて調べていないのですが、どうやらテキサスのマザーボード製造メーカー(CircuitCo)がBatch 1の台数分を用意出来ていないらしいです。MBに各種部品を取り付ける作業(population)を済ましていないMBの結線? が劣化してしまってWiFiチップ等の不具合が発生してしまっているらしいです。かなりいい加減なので間違っているかもしれませんが。

ザッと見たところ中国のケースメーカーやアナログスティック(Nub)の部品は、あまり話題になっていないので、そちらの方は問題無いのかもしれません。単に話題になっていないだけなのかもしれませんが(苦笑)。ただテレビ接続用のAVケーブルは未だにPandoraチームの手元には無さそう? ケースの方はiControlpadと同じドイツのメーカーに切り替え可能らしいですし、お金(金型?)さえあれば大丈夫だとは思いますけど。MBの方もコメントによるとテキサスのCCがようやく重い腰を上げて問題解決の為に作業しているそうです。

相変わらず何時、何個発送するという正確な情報はEd氏に教えてくれないそうですけど……。そのMBもEd氏が来週、ドイツのpopulationが出来るメーカーの一つと交渉するらしいので、金額面で折り合いがつけば、テキサスのCCとの契約をキャンセル(あるいはBatch 1の完成まで)して、ドイツでのMB製造に切り替えるらしいです。老婆心ながらそれだけのお金が工面出来るのかなと心配になるのですけど。現状としてはそんな感じらしいです。

前回の最後にPandoraチームに救いの手を差し伸べてくれる人物がいるらしいと書きました。その人物とは数年前に話題になったオープンソースの携帯電話を作ろうというプロジェクト「OpenMoko」の関係者らしいです。といってもオリジナルのスポンサーである台湾の製造メーカー「FIC」はとっくの昔に手を退いてしまっていますけど。

OpenMoKoプロジェクト自体も今となってはほとんど有名無実化している状況であり、今回Pandoraチームと接触してきた人物はドイツで「Golden Delicious Computers」というモバイル系のソフトウェアを開発している会社のオーナー?らしく、FICが抜けてしまって頓挫しているOpenMokoの後継機を自分たちの手で開発しているらしいのです!

軽く調べてみましたが「OpenMoko」とはプロジェクト名であり「Neo 1973(コードネームGTA01)」、「Neo FreeRunner(コードネームGTA02)」という2つが実際のハードウェアなようです。実はこの後にコードネーム「GTA03」というのが計画されていたようなのですがメインスポンサーであるFICが離脱してしまったのでGTA03は製品化されずにOpenMokoプロジェクト自体も段々と下火になっていたようなのです。

どういう経緯かはわかりませんが前述のGolden Delicious Computersが、このGTA03に続く製品「GTA04」を自力で開発し始めたらしいのです。面白いのがこのGTA04の開発ベースに使われたのが例のBeagleBoardらしいのです。えぇTIのSoCである「OMAP3」を使用した個人でも入手し易い格安なARM実機ですね。

詳しい人は知っているでしょうが、このBeagleBoardはPandoraと似たような構成なMBな訳です。実際は同じSoCを使用しているだけで共通な設計という訳では無いのですが似ているのは確かです。で、この似た構成のMBを使用しているGTA04の開発をしている中の人が、Pandoraチームの苦境を知ってEd氏に協力を申し出てくれたようなのです。多分ですが同じドイツ人同士っていうのも大きいと思います。今回のドイツのMBメーカー選定についてもGTA04チームのアドバイスらしいですし。

彼らも携帯電話の開発は専門では無いでしょうが少なくともズブの素人であるEd氏をはじめPandoraチームよりは「リアルビジネス」については頼りになるでしょうからね。辛口な事を書きましたが私個人としてはここまで投げ出さずに頑張っているPandoraチーム、とりわけEd氏には敬意を表します。元々がビジネスではなく仲間内でリスクを取れる数人が代表になって「ぼくたちがかんがえた最強ゲーム機」を作り始めたのがOpenPandoraの始まりなのですから……。とはいっても実際に仲間内だけでなくウェブ上で広範囲に予約注文を受け付けてしまったのでビジネスとしての責任は発生しているのですけれど。世の中難しいですね。

長くなったので今日はここまでにしたいと思います。GTA04についてはもう少し調べてから、また後日書きなおしたいと思います。気力が続けばですけど(笑)。あと言い訳になりますが今回の記事も大部分、私の妄想混じりの憶測にすぎません。真偽の判断は各自それぞれで行なって下さい。あしからず。おやすみなさい。

#追記
書き忘れましたが、このGTA04というのは基本的にGTA02のケースと液晶等のMB以外の部品をそのまま使用するプロジェクトです。言い換えると心臓部であるMBが「GTA04」であり、その他は流用するらしいです。面白いですがある意味残念だったり。何故かというと……。OpenMokoのケースって超ダサいから(笑)。あと液晶の画面サイズが今となっては貧弱(640 x 480)ですし。

後、どうやらプロジェクトの目的はGTA04に留まらない様子。というのも今現在のターゲットはPandoraと同じOMAP3ベースですが既にOMAP4(PandaBoard)での開発も視野に入れており、OMAP3ベースのGTA04の開発が上手くいってビジネスとしても継続可能なら将来的にはOMAP4ベースのOpenMoko後継機(GTA05?)も考えているらしい……。面白そうなプロジェクトなので細々とでも生き残ってくれると面白いですね。

#追記
OpenMokoってケースの3Dデータもオープンにしてるんですよね。肝心のケースがダサいけど素晴らしい試みだったのになぁ。

#YouTube
‪Openmoko Beagle Hybrid in operation - YouTube
http://youtu.be/Wuarto_s4F0



Openmoko Panda Hybrid booting - YouTube
http://youtu.be/RjFKQx18DgA



GTA04 - YouTube
http://youtu.be/2DilQPjrSx4



GTA04A2 boots Linux - YouTube
http://youtu.be/3KnJc7eImQ4



Production of the FRNBv3 - YouTube
http://youtu.be/ngyhKr3yTO8



#外部リンク
Main Page - OpenMoko
http://wiki.openmoko.org/wiki/Main_Page

OpenMoko - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/OpenMoko

Openmoko Linux - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Openmoko_Linux

台湾OpenMoko、Linux携帯電話「Neo FreeRunner」の次期版開発を打ち切りへ - SourceForge.JP Magazine : オープンソースの話題満載
http://sourceforge.jp/magazine/09/04/07/021250

GTA04 - Openmoko
http://wiki.openmoko.org/wiki/GTA04

Golden Delicious GmbH
http://www.goldelico.com/Home.html

GTA04 - master page for the next generation Openmoko
http://projects.goldelico.com/p/gta04-main/

MAKE: Japan : OpenMoko - オープンソースの携帯電話
http://jp.makezine.com/blog/2008/07/openmoko_open_source_phon.html

CAD models - Openmoko
http://wiki.openmoko.org/wiki/CAD_models

Openmoko、携帯電話の機械CADファイルを公開 - ITmedia News
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/06/news026.html

オープンソース携帯「Openmoko Neo FreeRunner」、7月4日発売 - ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0807/03/news024.html

2011/07/19

久々にOpenPandoraの話題

超久々にOpenPandoraの話題。振り返ってみたら多分去年の9月以来かも? 中国のメーカーに発注したケースの話題が最後だったのかな? 今更ですがあの当時Pandoraチームに肩入れし過ぎてて客観的な判断が出来なくなる可能性が高かったのでケース諸々の遅延の話題は少し様子見しようと思ったのが疎遠の原因でした。いや見ていて辛すぎて……。

贔屓目に見ても度々の遅延理由が微妙過ぎてて……。誰かが嘘を付いているのかなぁて思っちゃいまして。もう少し冷静に判断出来るまで間を置こうと。そうこうしてる間にAndroidの躍進が始まるし自分の仲のモバイル機器への熱が冷めてきちゃって現在に至るみたいな。Galaxy Tabを買っちゃったてのも大きいですけど。そんな感じで久々にOpenPandoraのウェブサイト、フォーラムを覗いてみたのですが、ちょっと面白い事になりそうな気が。いや未だにグダグダなのは変化無いみたいですけど(苦笑)。

結局まだBatch 2は完成してないようですね。というかマザーボード製造メーカーが結構ヤバいらしい? ケースメーカーの方がもっとヤバいけど。まぁ一番ヤバいのはアナログスティック(Nub)の製造メーカーだったけど(笑)。何せ潰れちゃいましたからね。お陰でPandoraチームが製造コスト持ち出しで完成させた訳だけど。客観的に見てPandoraチームの一番のミスは製造メーカーの選定なんでしょうね。

お金が無いので仕方がなかったのかもしれないけど見積りの安さだけで相手を選んでしまったのが間違いだったんだろうなぁ。中国のメーカー(だけじゃないけど)が全て悪いって訳じゃないけど上手く使うにはPandoraチームは余りにも素人過ぎたのでしょう。せめて交渉役にベテランが居れば良かったのでしょうがそんな有能な人物を雇うとなると、それなりのコストが必要になる訳で……。でも結果としては必須だった訳ですが。

同じチームが作っている「iControlpad」は、この反省を生かして? 製造をED氏が住むドイツのメーカーに依頼したみたいです。製造コストは中国メーカーに比べて数倍掛かったらしいですがネイティブの会話が出来る事、問題が起こってもED氏が直接メーカーまで訪問出来る立地条件の良さ、何より納期をキッチリと守ってくれる事が出来たのがPandora制作時との大きな差となったようです。やはりトータルで物事を考えないと商売は難しいですね。ED氏もPandoraのメーカー選定をとても後悔しているそうです。

iControlpadの成功によりPandoraの製造をiControlpadと同じメーカーに依頼したい(既にしてる?)らしいですが、メーカーではケース及び簡単な基板の製造しか出来無いらしくテキサスのボードメーカー(CircuitCo)が行っているような高度な作業は別のメーカーに依頼しなくてはならないそうです。

果たしてそのような事を依頼出来るだけの資金が今のPandoraチームに残っているのか私にはわかりませんがED氏の話によると、いくつかのドイツメーカーから色よい返事を貰っていて現在コストの見積もりをお願いしているそうです。およそ3週間ほど掛かるらしいです。その際に、面白い人物が助けに名乗りを上げてくれたそうです。その正体とは……。長くなったので、次回に続く。(時間的な意味で……)