2012/06/02

OpusとCodec2

早いもので、もう6月ですね。もうすぐ暑い日々が続くと思うと、今からウンザリしてしまいます:-( 去年に続いて電力不足が予想されてますしね。夏の間だけでも何とかならないものでしょうかね……。なんて暗い書き出しですが明るい話題を一つ。

最近、ハマっている「FUSION IP-Phone SMART」ですが、これは「SIP」と呼ばれる仕組みを使った電話システムです。とか、偉そうに書いてますが全然詳しくはないです。まぁ自分のメモがわりに書いているので、内容が間違っていても怒らないで下さいね:-( 

話を続けます。以前も書きましたが現在の所、FUSION IP-Phone SMARTで使われている音声コーデックは「Speex」「iLBC」「GSM」「G.711」「G.722」の5つみたいです。SIP自体はどのコーデックを使うか迄は規定されていないようですが、基本的にはG711が使われているようです。ちなみにG.711は、μ-law(北米・日本で使用)およびA-law(欧州その他で使用)の二つあるそうです。日本だと前者のμ-lawですね。

私がUbuntuで使用している「SFLPhone」だと、GSMが13.0 kbpsと最もビットレートが低く、次いでSpeex(8KHz)が24 kbps、同じくSpeex(16kHz)が42 kbps、PCMU(G.711 μ-law)が64 kbpsと表示されています。基本的にはビットレートが低い方がインターネット回線の負荷が低いので、遅延等が発生しにくくなると思います。その分、音声の明瞭さが失われているのでクリアな通話が出来なくなるという事でもあるのですが。

実際、GSMはかなり音質は悪いです。ただ、通話というのは音質よりも遅延の方が悪影響が出ますので、実際に使用する分にはビットレートが低いほうが有利だと個人的には思います。まぁ光レベルの安定した回線ならば、わざわざ音質を犠牲にしてまで、コーデックを気にする必要もないとは思いますけどね。

個人的にオススメなコーデックはSpeexの16kHzなんですが、出来ればもっと良いコーデックも使いたいなというのも本心です。例えばG.729とか。一応、Asteriskにも対応しているのですが、基本的に有料なコーデックですのでSIPクライアントの対応もそれ程多くないです。そこで出てくるのが「Opus」という新しいコーデックです。

このブログを以前から見ている人なら、聞き覚えがあるかも知れませんが、このOpusというコーデックはSkypeで使われている「Silk」というコーデックと、Ogg Vorbis等で有名な「Xiph.Org」が開発中の「CELT」を掛け合わせた、いわば夢の万能コーデックなんですね。このコーデックはVoIPからMP3で行われているようなオーディオストリーミング迄カバーすると言われています。しかも、オープンソースですので、G.729のように有料という訳でもないですし。まぁ現在だとG.729も無料で使える場合もあるみたいですが。

このOpusですが、長い開発期間を経て、ようやく実用化されそうな段階まで来ているみたいです。実際にFirefoxの最新版では既に実装されているそうですし。まぁOpusの開発者(Speexの開発者でもある人)が、現在はMozillaで働いているので当たり前と言えば、当たり前なんですけど:-P ただSilkのCPUの使用率がG.729のおよそ3倍らしいのが多少気になります。まぁ最近のハードウェアの機能向上は目覚しいものがあるので、大した問題にはならないと思いますけどね。

#Picasa
Opusのグラフ。低遅延ではG.729に匹敵しつつ、MP3のようなオーディオクオリティもカバー:-P

そんな感じで、来年辺りには実際に使われてきそうな感じのOpusですが、実はもう一つ気になっている音声コーデックがあったりします。それが、タイトルにも書いた「Codec2」です。名称からしてかなりストレートな感じですが、このCodec2というのは、Opusよりも更に低いビットレートでの利用が可能なコーデックなようです。

GSMで13kbps、G.729で8kbps、Opusですら最低で6kbpsと言われていますが、このCodec2は何と1.2と2.4kbpsがターゲットらしいです。しかも、将来的には最低値を1.0kbpsにするかもしれないとの事! 凄いですね。人間の声に特化しているとはいえ、2.4kbpsで通話が可能とは……。まぁその分、通話品質はOpus等と比べて下がってしまいますけども。

ちなみにこのCodec2は当初の目的として、アマチュア無線向けの音声コーデックをプロプライエタリなモノからリプレイスするモノとして開発が進められていたようです。最近になってSIPトランキングも使用例として挙げられるようになっているそうですが。って、SIP トランキング自体よく判ってませんけど:-( SIPクライアント向けじゃなくて、サーバーで使うのかな? 変換用? よく判りません。

最低で1.2kbpsで使えるといっても、SIPだと、どうしてもオーバーヘッド(0.8kbpsくらい?)が発生するので、Codec2の開発者としては、あまりSIPクライアント向けではないと解説しているようですが、実際にSIPクライアント向けのコーデックとして期待している人達もいるようです。この辺り、まだ全然調べていないので適当ですが:-(

ちょっと長くなってしまったので、今日はここ迄にしておきます。中途半端で申し訳ないです。あ、一応最後に付け足しておくと「FUSION IP-Phone SMART」の推奨アプリになっている「Chiffon(シフォン)」の開発元の中の人も、Codec2に関心があるようで、公式メーリングリストに投稿しているようです。もしかしたら、ChiffonでCodec2が使えるようになる日が来るのかも知れませんね:-P

#YouTube
Opus, the Swiss Army Knife of Audio Codecs - Jean-Marc Valin - YouTube
http://youtu.be/iaAD71h9gDU



Codec 2 - Open Source Speech Coding at 2400 bit/s and Below - David Rowe - YouTube
http://youtu.be/KsywWf8dQgU



#外部リンク
Opus Audio Codec
http://opus-codec.org/

[Phoronix] Opus Audio: Pairing Skype's SILC With CELT
http://www.phoronix.com/scan.php?page=news_item&px=MTExMDI

FirefoxのOpusサポート
https://bugzilla.mozilla.org/show_bug.cgi?id=674225

Codec2 - Next-Generation Digital Voice for Amateur Radio
http://codec2.org/

Codec 2 « Rowetel
http://www.rowetel.com/blog/?page_id=452

Asteriskは既にCELTとSilkに対応中?
Asterisk 10 Codecs and Audio Formats - Asterisk Project - Asterisk Project Wiki
https://wiki.asterisk.org/wiki/display/AST/Asterisk+10+Codecs+and+Audio+Formats

Asterisk Codec 2 support
https://freetel.svn.sourceforge.net/svnroot/freetel/codec2-dev/asterisk/README

SourceForge.net: Free Telephony Project: freetel-codec2
http://sourceforge.net/mailarchive/forum.php?thread_name=4FC725F2.2030200%40souldsp.jp&forum_name=freetel-codec2

csipsimpleも?
Issue 597 - csipsimple - Codec 2 support - SIP application for Android devices - Google Project Hosting
http://code.google.com/p/csipsimple/issues/detail?id=597

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: CELT + SILK = Opus
http://blog.minawa.net/2011/01/celt-silk-opus.html

BLOG.MINAWA.NET: Opus Codecのウェブサイトが出来てた
http://blog.minawa.net/2011/02/opus-codec.html

BLOG.MINAWA.NET: MPEGがロイヤリティフリーのビデオコーデックを計画中?
http://blog.minawa.net/2011/02/mpeg.html

BLOG.MINAWA.NET: GoogleがOpusをテスト中?
http://blog.minawa.net/2011/08/googleopus.html

BLOG.MINAWA.NET: OpusのWebRTC入りは確実?
http://blog.minawa.net/2011/09/opuswebrtc.html

2012/05/25

FUSION IP-Phone SMARTを試す その4

しつこく第4弾:-P 昨日引っ張り出してきたハードウェアのSIPフォン。特に問題なく待受出来ています。通話も数回だけですがパソコンのソフトウェアクライアントよりも安定しているようです。残念ながら対応コーデックがG.711とGSM(他にも対応してますが、FUSION IP-Phone側の対応も必要なので)しかないですが固定電話も同じG.711なので回線速度さえ安定していれば特に問題が無いと素人な私は思っているのですが、実際の処理はどうなってるのかは知りません。

両端がG.711ならばFusion側(サーバー)は変換せずにそのままダイレクトで繋げるのかな……。SIPの仕組み自体よく知らないのですけど。携帯電話(FOMA)はamrってヤツですよね? その場合はこちらがG.711あるいはspeexなどで発信した場合にサーバー側でAMRに変換して繋げるのかな? だとしたら発信側はG.711に拘らずに効率が良いspeex、iLBC辺りで送り出した方が具合が良いんですかね?

ちなみに私が使用しているソフトフォン「SFLPhone」はG.711、GSM、speex(8、16、32kHz)、iLBC、G.722に対応しているのですが、UbuntuのパッケージだとiLBCは非対応な状態みたいです。どうもライセンスの関係でSFLPhoneではiLBCは非推奨みたいです:-( それとspeexの32kHzは対応しているのですが実際には使えませんでした。これはFusion側が未対応なのかSFLPhone側のバグなのかは判りません。ただSFLPhoneの設定を見ると32kHzだけビットレートが0になっているので、何処かおかしいのかもしれません……。それとG.722も実際には使えませんでした。

携帯電話に電話した時に一応全てのコーデックで試してみたのですが、この前書いたようにG.711は微妙に音トビしていたように感じました。GSMとspeexの8、16kHzはマシでしたが個人的にはそれ程の音質の差は感じませんでした。しかし今日調べてみると、この3つの中だとspeexの16kHzが頭一つ、音質では優れているらしいですね。Asteriskの説明サイトにspeexのサンプルがあったのですが、8と16では聞いて判るくらいの差がありました。16と32は違いはありましたが、速度を犠牲にする程の変化とまでは思いませんでした。GSMはspeexの8kHzよりも評価が低いので、回線速度が厳しい時以外は、敢えて選ぶ必要性もないと個人的には思っています。

話がズレました。何が書きたかったかというと、固定電話の代わりとして使いたいならば、やはりハードウェアのSIPフォンがベストなのではないかという事です。上でコーデックについて書きましたが、個人的には古臭いG.711しか使えないとしても、やはり専用ハードウェアの方が電話としては使いやすいですし、実際の通話音質としてもハードウェアの方が上だと思いました。

私が使っているSIPフォンは古いので、カタカナしか日本語表示出来ませんが、昨日紹介したパナソニックのSIPフォンは漢字にも対応しているみたいですし、使用電力も約1.8Wとパソコンと比べると、圧倒的に省エネですしね:-P

まぁ実際にFUSION IP-Phone SMARTで使えるかの確証はありませんが、パナソニックの説明を読むとAsterisk準拠なので、おそらく大丈夫なのではないかと。コーデックもFusionで対応しているG.711と高音質なG.722にも対応しているらしいので、固定網で使う分には問題ないかなと思いますし。

現在の市場価格が約1万円と通常の固定電話機と比べたら割高ですが、日本語が表示出来るSIPフォンかつ、日本語で設定、マニュアルもある事を考えれば、なかなかのお値段ではないかと思います。安心のパナソニックブランドですし:-P

ただ、1万円といっても電源コードが無いんですよね。別売りのコードを買うと全部で1万5千円くらいしちゃうので、ちょっと高いなぁなんて思っているのですが、この電話機は「PoE」にも対応しているらしいので、PoE機器で代用することも可能みたいです。と、思ってググってみたのですが、正直あんまり安くないんですね。PoE機器って……。

Amazonで検索してみると、以下の商品が一番安いのかな? 対応ワット数が一番下のランクで、対応数も一個しかないですけど。まぁこのSIPフォンの電力が最大で6Wらしいので、このPoE機器(15W)でも十分だとは思いますけど。ちなみに送料込みで2,112円らしいです。て、偉そうに書いてますが、実際に使えるのかは判りません:-(

#Amazon


これでも1万2千円くらいしちゃいますが、LANケーブル一本で使えるので、レイアウト的には電源ケーブルよりは楽かもしれませんね。とか、書いてたら某ブログ記事で、耳寄りな情報を発見。なんとKX-UT123Nで使える格安の電源ケーブルが売られているらしいです。ちなみに480円+送料420円。使えるからといって、勿論、保証外ですけど。

正直に書くと、誰か実際にFUSION IP-Phone SMARTで使えるか教えて欲しいだけなんです:-( 私が買いたい気持ちもあるのですが、今使っているSIPフォンで十分といえば十分なもので……。唯一漢字表記が出来ないくらいですし。誰かチャレンジしてみて下さい……。

#外部リンク
Home | SFLphone - SIP/IAX2 softphone and VoIP client for GNU Linux
http://sflphone.org/

KX-UT123N | 商品一覧 | SIP電話機 | Panasonic
http://panasonic.biz/netsys/sipphone/products/ut123n/

コレが使えるらしい
SH ( サウンドハウス ) >DC9V 1A 1.7mm 【サウンドハウス】
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=656^DC9V1A1.7^^

参考ブログ記事
KX-UT123N|team genesis
http://ameblo.jp/kazu335i/entry-11184721330.html

32kHz Speex Supportの欄にそれぞれのサンプルがあります。Ubuntuだと聞けないけど……
Asterisk 10 Codecs and Audio Formats - Asterisk Project - Asterisk Project Wiki
https://wiki.asterisk.org/wiki/display/AST/Asterisk+10+Codecs+and+Audio+Formats

2012/05/24

FUSION IP-Phone SMARTを試す その3

最近のマイブームである「FUSION IP-Phone SMART」の無料期間が、そろそろ終わりそうです。何となくですが、自分なりの使い方を掴めてきた気がします。本来なら、スマートフォン向けのサービスな訳なんですが、正直言ってバッテリーと通信回線が不安定なスマートフォン(主にAndroid)では、残念ながら常用するのは厳しいかもしれないと思っています。

通信回線はプランによっては、それ程問題無いかもしれませんが、バッテリーに関しては、どうしようもない部分もありますからね……。Android2.3から、デフォルトの機能としてSIPクライアントが取り込まれているので、発信に関しては一部の機種を除いて難しくはないのですけど。軽く調べてみた感じだと、C2DM(Cloud to Device Messaging)という仕組みを使ったSIPクライアントだと、通常よりもかなりバッテリー消費(というか、無駄な通信)を抑える事が可能らしいです。

ただ、この仕組みはGoogleに申し込みした上で外部サーバー? 等を導入しないといけないらしいので、まだまだ一般的とは言えなさそうですし……。いずれはSIPがスマートフォン通話の主力になるとは思うのですが、もう暫くかかりそうな予感がします。技術的にも既存キャリアの思惑的にも……。

という事でFUSION IP-Phone SMARTは無料で050番号を取得出来るという点にメリットを見いだせるかどうかで評価が別れると思います。固定電話相当の機能を無料で手に入れられるって事ですね。まぁ今時、待ち受け専用番号ならプリペイドやポストペイドの携帯電話の最低限のコースだけで手に入れられる訳ですけども。特に各キャリアの家族割りに加入すれば、身内、あるいは同キャリア内なら通話料すら無料になる訳ですしね。月々1000円以上はかかりますけど。

それに「電話番号」に拘らなければ、SkypeやViber、LINE等のIM系サービスがPC、スマートフォン共にありますしね。ただ携帯電話の家族割り等で無料通話に含まれない番号からの通話は相当割高になりますし、そもそもSkype以外のIM系サービスでは、同一サービス外からの通話手段が無いですからね。

その点、FUSION IP-Phone SMARTを始めとするSIP系050サービスは、外部からも通話可能ですし。しかも、大半の外部番号からの通話料も安いですし。例えば、NTTの固定電話からFUSIONに電話する際に掛かる通話料は、3分間で10.8円みたいです。また、同じFusion系のIP電話からは無料になるみたいですしね。

残念な事にIP電話の性質上インターネット回線の状況に左右されますし、スマートフォンのクライアントを使わない場合は、Windows等のデスクトップOSを使わざるを得ないので常時起動させないと着信すら不可能という自体に陥ってしまいます。これでは相手からしたら不安定ですしね。ここは頭の痛い部分です。

まぁ「FUSION IP-Phone SMART」以外の有料サービスの場合、留守電機能が追加されているので、上手く設定しておけば最悪、不通通知と着信履歴は残りますので使い物にならないという訳では無いと思います。残念ながらFusionには、ありませんけど……。個人的には、この留守電機能、最悪でも圏外通知的なお知らせは是非とも実装して頂きたいですね。

出来ればウェブ上での着信履歴も。あと、どのクライアントで着信するかの順位付けが欲しいです。現状だと、一番最近のサーバーへ登録したクライアントが最優先の着信になるみたいですが、複数のクライアントを併用している場合、任意的に登録出来ないと、イザという時困りますし。

何故かというと私、スマートフォンやUbuntuのSIPクライアント以外にハードウェアのSIPフォンも持ってたりします:-P これは数年前にG-LEX用に手に入れたブツなんですが、肝心のG-LEXが終了してしまって、使い道が無いまま死蔵していたのです。今回、久しぶりに火を入れてみてダメ元でFusionのアカウント設定をしてみたのですが、今のところ認識してくれているようです:-P 実際に携帯電話と固定電話に通話してみましたが、Ubuntu上のソフトウェアクライアントよりも、クリアに通話が出来ました。

また上記のソフトウェアクライアントの欠点、デスクトップやスマートフォンを立ち上げていないと着信が不可能という点もハードウェアフォンならば、クリア可能ですし。ちょっと古い機種なので日本語の着信履歴等が厳しい部分がありますが、一応、電話番号の履歴も残りますしね。設定が少し怪しいところと消費電力がどのくらいなのか微妙な所を除けば、普通の固定電話と同じ運用法が可能です。

というか、ナンバーディスプレイ機能も使える上に、相手からの通話料も安い(全国一律でしょうし)ので、良い事尽くめなんですよね。まぁIP電話である以上、固定電話と同じレベルの安定性(通信回線に左右される等)は見込めない訳ですけど。他に残念な点としては、既存の電話番号(東京なら03等)とのポータビリティが確立していない為、社会的には完全な固定電話の代替とは成り得ない点があります。

例えばローン審査の対象になったり(噂レベルですが)、何かしらのサービスの会員になる時に固定電話の番号を求められたり……。まぁ10年前と比べたら、影響力はかなり低下しているとは思いますけど。また両親との同居だったりすると、心情的にも固定電話とのリプレイスは難しいですしね:-( 親からしたら数十年使い続けている愛着のある番号な訳ですし。

話がズレてきました。スマートフォンやデスクトップのSIPクライアントとハードウェアのSIPフォンを併用した場合、どちらがサーバーに最後に登録したのかが判断しにくいのが難点なんです。同じ部屋にSIPフォンがある場合は、音で判別可能ですが必ず自室で過ごしているとは限りませんし。この点を解決出来れば、個人的にはかなり本格的に固定電話の代わりとして使えるんですけどね……。是非とも着信の優先順位を任意で指定出来るようにして頂きたいです:-P

ちなみにハードウェアのSIPフォンですが、現状だと余り種類が選べない上に、多少割高なのが残念ですね。ここまでスマートフォンが定着してくると据え置き型の電話は割高になってしまうのは仕方が無いのでしょうけど……。バッテリーの事を考えなければヤフオク等で古いスマートフォンを買ってきてソフトウェアSIPクライアントをインストールすれば、SIP電話機にはなりますし。ググってみるとパナソニックからSIPフォンが出てるようですね。日本語対応や入手性も考えると、このシリーズが一番簡単かもしれませんね。使えるのかどうか、正直わかりませんけど:-(

ちなみに「FleaLine Light」というSIPサービスは、月額400円掛かりますが、通話料もFUSION IP-Phone SMARTより安いですし、050Plusのように専用クライアントではないので、FUSION IP-Phone SMARTと同じような運用が可能です。本格的に使うなら、こちらのサービスの方がいいのかもしれませんね。

#Amazon

上記のはACアダプターが無いみたいですね。セットだとこっちみたい

値段的には、こっちの方がいいのかな?
IP電話機 AT-620R
株式会社アクセンス・テクノロジー

#外部リンク
株式会社 コヴィア・ネットワークス - トップページ
http://www.covia.jp/net/

SIP電話機 | Panasonic
http://panasonic.biz/netsys/sipphone/

株式会社アクセンス・テクノロジー 大阪オフィス — ATI Osaka Website.
http://osaka.accense.com/index.html

2012/05/22

FUSION IP-Phone SMARTを試す その2

先日登録した「FUSION IP-Phone SMART」ですが、まだ弄ってます。前回はSIPクライアントとして、「Linphone」と「QuteCom」を試してみたのですが、今回は「SFLphone」というのを試してみます。残念ながらUbuntuには「定番」と言われるようなSIPクライアントは存在していないようですが、少し調べた限りでは「SFLphone」は、なかなかの評価を得ているようです。

その理由としては、現在のところ唯一? PulseAudioに正式対応しており、またカナダのSavoir-Faire Linux社が開発支援をしているようで、かなり安定した開発体制のように見受けられました。まぁ「Linphone」と「QuteCom」も、それぞれ企業がバックアップしているようですけどね。

特に「QuteCom」は、かつて「WengoPhone」と呼ばれていたソフトウェアで、私もかなり期待していたのですけどね。どうやら支援していた企業が手を引いてしまって紆余曲折あったようです:-( ちなみに、その頃のライバルとされていたのが、「Gizmo5」だったのですが、こちらは、ご存知のようにGoogleに買収されて、「Google Voice」の原型となっているようです。

「Linphone」は、最近AndoroidやiPadといったモバイル版の開発を頑張っているようで、そこそこ活気があるようですが、「QuteCom」の方は、かなり前から、あまり進展していないようです。一応ロードマップも公開されており、開発も少しづつ前に進んでいるようではあるのですけどね。

その点「SFLphone」は、2,3日前に安定版となる「version 1.1.0」がリリースされたばかりという活きの良さです。早速、導入してみましたが、実際かなり安定している印象を受けました。見た目的には、まだまだこなれていない感じですが、PulseAudio対応のお陰なのか、公衆網との発着信の反応は、かなり機敏です。Linphoneも、なかなかいい感じですが、QuteComは、ワンテンポ遅れた感じがしました。実際は切断しているのに呼び鈴が3,4回鳴り続けていたり……。

#Tweet


実際に「SFLphone」を使って、固定電話と携帯電話に通話してみたのですが、一応通話は出来ました。ただ、固定電話の場合、通話が始まった数秒間が上手く聞き取れなかったそうです。携帯電話(ドコモのガラケー)の場合は、話は出来ましたが、正直かなり聞き取りづらい場面もありました。この点は選択したコーデックにも問題があったのかもしれません。ただ、同条件で通話した携帯電話(au)の場合は、そこまで聞き取りづらくは感じなかったので、回線状態などによって、かなり上下するのかもしれません。

まぁ私が使っているマイクは1000円くらいの安物なのも多少影響しているのかもしれませんけど。そのうち、また弄ってみるつもりです。あと、下のスクリーンショットにあるシステムトレイですが、デフォルトだと出て来ません。ちょっと今日は時間無いので、また改めて設定等を書いてみようと思っています。暇だったらですけど:-(

#Picasa

以下のように通知されますが、何かタグがおかしい?

コーデックをG.722にしたのですが、何故か無音になってしまいました。一応、Fusionでも対応しているはずなんだけどなぁ。

こんな感じでシステムトレイに出ます。けど、ちょっと設定を弄らないとダメみたいですね:-(


#外部リンク
Home | SFLphone - SIP/IAX2 softphone and VoIP client for GNU Linux
http://sflphone.org/

Savoir-faire Linux : Experts Open Source, Linux et FLOSS. Consultation, Formation et cours, Développement et Centre d'expertise et de support. Montréal, Québec, Ottawa/Gatineau, Toronto, Paris, Londres (UK) , Bruxelles, Rimouski. - Savoir-faire Linux
http://www.savoirfairelinux.com/home

SIP phone app for Linux - SFLphone |
http://transcode.com/content/sip-phone-app-linux-sflphone

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: Skypeキラー?
http://blog.minawa.net/2006/05/skype.html

2012/05/20

FUSION IP-Phone SMARTを試す

ご無沙汰です。何かより一層、夏に近づいた雰囲気ですね。というか、暑すぎます:-( まぁいいや、いつも通りEngadget Japaneseを見ていたら、面白そうな記事が載っていました。
"楽天グループのフュージョン・コミュニケーションズが、スマートフォン向けIP電話サービス「FUSION IP-Phone SMART」のベータ版サービスを開始しました。"
これだけ見ると、NTTコミュニケーションズが展開している「050plus」と大差ないんですが、「FUSION IP-Phone SMART」が面白い点は、以下の二点です。
"特徴は月額基本使用料が0円であること。050で始まる電話番号を取得することができ、通話料金は固定電話・携帯・PHSのどれにかけても全国一律8.4円/30秒と非常にわかりやすくなっています。また一般的なIP電話サービスと同じく、IP-Phone SMARTのユーザーどうしの通話は無料です。"

"スマートフォンで利用する際に、専用アプリが存在しないのも大きな特徴です。サービス自体がSIPプロトコルに準拠したVoIP通話のみなので、SIP対応のIP電話アプリなら何を使ってもいいという、なんとも潔い仕様となっています。"
素晴らしい! この二点は、050plusの記事を書いた際に触れた今は無き「G-LEX」と似ています。いや、G-LEXが無料だったのは050番号の「内線」相当番号だったのに対し、FUSIONは050番号「そのもの」一個を貸与してくれるという太っ腹なサービスなようです。しかも、毎月の使用料は「無料」! 他の類似サービスは最安でも300円くらいなので、年間通してだと結構コストに差が出てきますからね。

その代わりと言ってはなんですが、通話料は全国一律8.4円/30秒と比較的割高ですが:-( ただ、携帯電話も同じ料金なので、携帯向けと考えると、そう高くもないですね。あと、通話対象が日本国内に限られるようです。これは残念ですが、詐欺的な国際電話に誘導する輩がいたりするので、仕方ないのかなぁ……。あ、あとクレジットカード必須で、基本的にはクレジットカード1枚に対して、電話番号も一個しか借りられないようです。こちらも残念。

エンガジェットの記事にも書いてありますが、基本的にはスマートフォン向けのサービスなようです。しかし、専用クライアントではなく、標準的なSIPアカウントのレンタルサービスなので、クライアントは特に選ばないという長所があります。残念ながら、050plusは専用クライアントのみなので、LinuxではWindows向けクライアントをWineで動かすといったような、トリックを使わないと動きませんからね。いや、050plusがWineで動くのか知りませんけど。

という事で、早速Fusionに登録して、Ubuntu上のSIPクライアントで動作するのか試してみました:-P 結果から書くと動きました。実際の通話は、まだ試してませんが、固定電話、ドコモの携帯電話(ガラケー)からの着信、逆にUbuntuからの発信ともに、認識してくれました。しかも、Ubuntu上のSIPクライアント、固定電話、携帯電話全てで着信番号の表示が可能でした:-P 素晴らしい!

人間相手の通話は、まだ試してませんが一応、有料電話番号のインフォメーションは試してみました。ぶっちゃけ、「リカちゃん電話」です:-( おっさんなのに……。仕方ないね……。以下がその時のスクリーンショット。

#Picasa
Linphone

QuteCom

QuteComは日本語対応。 着信があるとポップアップ。 LinPhoneも通知はありますが、ここまで洗練されてない印象。

いやぁ、本当に素晴らしい。何と言っても、月額基本料がゼロ円というのが素晴らしい:-P SIPクライアントがイマイチこなれてないのが難点ですが、この画期的なサービスによって、利用者が増えてくれば、日本語対応含めて、いろいろと改善されてくるかもしれませんね。

正直、まだまだ解らない事だらけなので、偉そうな事は書けませんが、「FUSION IP-Phone SMART」は画期的なサービスになる可能性が十分にあると思いました。少なくとも、Linux上では、ほぼメンテナンス状態のSkypeよりも面白い存在である事は間違いないと思います:-P これからに期待します。

#追記
通話品質ですが、リカちゃん電話で一方的に聞いてみた感じだと、固定電話より、ちょっと悪いくらいですかね。短い間しかテストしていませんが、若干LinPhoneの方がクリアに聞こえたような気がします。コーデックの設定や、インターネット回線の状況に左右されるとは思うのですけど。そのうち、またテストしてみたいと思います。

#外部リンク
スマートフォンの通話料をトコトン安くする | FUSION IP-Phone SMART βサービス
http://www.fusioncom.co.jp/kojin/smart/

月額基本料0円のスマートフォン向けIP電話サービス FUSION IP-Phone SMART 開始、050番号を提供・SIP互換 - Engadget Japanese
http://japanese.engadget.com/2012/05/18/0-ip-fusion-ip-phone-smart-050/

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: 050 plus 良さそう
http://blog.minawa.net/2011/07/050-plus.html

2012/05/09

ちょっと実験

思うところあって、YouTubeに動画をアップロードしてみました。内容的にちょっと危険ですが……。上手く出来てるかな?

#YouTube
Ubuntuでファミコン動画 - YouTube
http://youtu.be/FWzhMSfYMR4

Electronic Artsの発表って、コレ? と、おまけ情報

この前まで寒いと思っていたら、もう暑いくらいの陽気。一昔前の日本ってこんな感じだったのかなぁなんて思っちゃいますね:-(

ところで、先週書いたElectronic ArtsのUbuntu参入の話題ですが、もしかしたらコレの事なのかもしれません。某フォーラムみてたら、USC(Ubuntu Software Center)にEAのブラウザゲームが来てるって書いてあったんです。もしかしたら、前からあったのかもしれませんが、日付順でみると多分、今日辺りに配信されたものだと思います。

現在、確認できるゲームは「Command and Conquer Alliances」と「Lord of Ultima」の2つ。どちらもドイツの「EA Phenomic」製らしいです。今流行りの「Free-to-Play」タイプのゲームみたいですね。以前の情報でも、カジュアルゲームでの参入になるのでは? と噂されていたので、情報通りなんですけど、もしコレだけだったら、少し残念なのは確かですね:-(

まぁ、重要なのはElectronic Artsほどの大手が、ブラウザーゲームとはいえ「公式」にUbuntuもサポートしてくれるっていう点でしょうね。今までもブラウザーゲームだったら「非公式」で遊べるモノは結構ありましたけど。Flashゲームなんかも結構行けますが、弾かれる事も多々ありますからね。特に日本のゲームサイトなんかは:-( そういった悪しき慣例が、緩やかながら緩和されるだけでも大きな一歩でしょうし。詳しい事は公式の発表まで待たないといけませんけどね。

ちなみに、カーマック先生率いるiD Softwareも、ウェブブラウザーで遊べるゲームを数年前に発表しています。その名も「QUAKE LIVE」。ぶっちゃけ、Quake3です:-) 最近、カーマック先生がツイッターで、RAGEのLinux版出さないかと訊かれた時に、「出す予定は無いよ。Wineで動くし」ってツイートしてたんですが、ついでに「せっかくQUAKE LIVEもLinuxに対応してるのに、Linuxユーザーが全然遊んでくれないし。Linux版の方がMac版より出来良いのに」って、嘆いてました。正直、元々のLinuxユーザーの人口が遥かに少ないので、どうしようもないとは思うのですけどね……。それに、QUAKE LIVEはブラウザーゲームといっても、プラグイン方式なので、対応ブラウザーが限られるみたい? ですし……。

#Tweet






あぁ、それとブラウザーゲームと全然関係無いのですが情報によると「Serious Sam 3」もLinux対応が進んでいるとか:-) 信ぴょう性がどのくらいあるのかは判りませんが、開発者を招いて行われた某セッションで、SteamのLinux対応について訊いた人がいたそうです。その際、Croteam(Serious Samの開発元)で、既にLinuxクライアントを開発していて、社内で遊んでいるらしいです。といっても製品として開発していた訳ではなく、社内のLinuxユーザーが遊びで開発していたモノらしいです。

ただ、本当にSteamがLinuxに対応した場合、かなり早い段階でSerious Sam 3もLinux対応版を出せるのではないかと……。じゃあ今すぐ出してもいいじゃないと思いますが、DRMのような海賊版対策が不十分なLinuxでは対応の動機付けが弱すぎるという判断なようです。ただしValveがSteamworks導入で、その辺りを保証してくれるのなら話は別という考え方なようです。ユーザーからしたら、DRMフリーの方が有難いのですが、売る方からしたら、そこまでお人好しにはなれないっていうのも、十分理解できますからね。残念な事ではありますけど:-(

しつこいようですが、信ぴょう性のある話ではなく、単なる噂話なので話半分程度だと考えて下さい。前半のElectronic Artsは、多分本当だと思いますけど。

#Picasa


#YouTube
Lord of Ultima Video Walkthrough #1 - YouTube
http://youtu.be/Ep8i5BqCLiU



Open Beta - Command & Conquer: Tiberium Alliances Trailer - YouTube
http://youtu.be/WFLTDU5FPC4



Quake Live | Lost control 2 | by 23 Productions - YouTube
http://youtu.be/07rZ2BdcPaY



#外部リンク
Online Games - EA
http://www.ea.com/online

Lord of Ultima - EA Games
http://www.ea.com/lord-of-ultima

Command & Conquer Tiberium Alliances - EA
http://www.ea.com/tiberium-alliances

4Gamer.net ― ついにEAもブラウザゲームに参入。ウルティマの世界観をベースにしたブラウザ型オンラインストラテジー「Lord of Ultima」のサービスが本日スタート
http://www.4gamer.net/games/108/G010890/20100421008/

4Gamer.net ― Free-to-Play型MMORTS「Command & Conquer: Tiberium Alliances」のオープンβテストがスタート
http://www.4gamer.net/games/144/G014495/20120316023/

QUAKE LIVE Home
http://www.quakelive.com/#!home

Steam:Serious Sam 3: BFE
http://store.steampowered.com/app/41070

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: Electronic ArtsもUbuntuに参戦?
http://blog.minawa.net/2012/05/electronic-artsubuntu.html

2012/05/04

格好良いCM

最近、めっきりテレビを見ることが無くなってしまったのですが、その原因の一つにCMが多すぎるというのがあります:-( 私も大人なので、スポンサーの重要性というのは理解出来ますが、限度というものがありますからねぇ。せめて、「何度も見たい!」って思わせてくれるようなCMだったら良いんですけど。

テレビCMという訳ではないんですが、最近の話題で"カリフォルニアの小学生が宇宙戦艦ヤマトを宇宙(のすぐ近く)に送る"というのがありました。タイトルだけだと意味不明ですが、要は"カリフォルニアのWonderland小学校の小学生たちが気象観測用気球にカーボン・ファイバーのフレームと6台のGoPro HD HERO2カメラを取り付けて空に飛ばした。"という話題です。

とても小学生が行う内容では無いですが、私的には"6台のGoPro HD HERO2カメラ"というのが気になったのです。GoProって初めて聞いた名前なのですが、ググってみると新興のアウトドア向けデジカメメーカー? みたいですね。この記事で紹介されている動画も、GoProのカメラで撮影されたものですが、公式ウェブサイトで公開されているGoProのプロモーションビデオがコレです。ちなみに映像全てがGoPro HD HERO2で撮影したモノらしいです。

#YouTube
The HD HERO2: 2x as Powerful in Every Way - YouTube
http://youtu.be/GUEZCxBcM78



一言、格好いい! 典型的なパソオタな私でも、「GoProのカメラ買いたいかも……」って思わされてしまいましたよ。こういうのが本来のCMなんでしょうね。まぁテレビで流せる尺ではないですけど。余談ですが、各所に出てくるレッドブルもカッコイイですね。特に"RED BULL -紅牛-"って書いてあるヘルメットとか:-)

この前も書きましたが、重度なFSS信者であった私としては、こういう英語に漢字の組み合わせってのに弱いんですよ:-( 日本人だと"紅牛"よりも"赤牛"の方が意味合いとしてはしっくりくるんですが、紅牛っていうのも何かカッコイイですね。

日本のCMもこんな風にカッコイイやつあるかなぁと思うのですが、最近のはちょっと思いつきませんね。個人的にカッコイイいいなって思う日本のCMはジョニーウォーカー黒ラベルなんですよね。だいぶ古いですけど。多分、覚えている人も多いと思いますけど。こんな大人になりたかった……。

ジョニーウォーカー黒ラベル - YouTube
http://youtu.be/WNBwJAaekkA



あと"ジム・ビーム"っていうお酒のコマーシャルも印象に残ってるんですけどね。"魂で生きている"っていうフレーズのヤツ。探しても見つからないなぁ。なんとなくですが、お酒のコマーシャルっていうのは私の琴線に触れる作品が多いみたいです:-) 本人は下戸なんですけどね:-(

お酒繋がりで、もう一つ。残念ながら、日本のコマーシャルではないですけど。とにかくカッコイイ。一度でいいから、こんなセリフ言ってみたいものですねぇ……。ギター好きなら誰だかわかるかな:-)

COOL! Coors Commercial (かっこいいアメリカのCM) - YouTube
http://youtu.be/n_A2nL6mAWk



#外部リンク
カリフォルニアの小学生が宇宙戦艦ヤマトを宇宙(のすぐ近く)に送る―3Dビデオも撮影
http://jp.techcrunch.com/archives/20120420kids-send-3d-gopro-cameras-into-space-get-back-stunning-footage/

GoPro 公式ウエブサイト。世界一多才なカメラ
http://jp.gopro.com/

2012/05/03

Electronic ArtsもUbuntuに参戦?

先日のSteamクライアント騒動がさめるまもなく、また新たな噂が聞こえてきました。今度はゲーム業界のもう一つの雄「Electronic Arts」がUbuntuに進出してくる可能性が……。なんでも、来週開催される"Ubuntu Developer Summit(UDS)"にEAが出席し、短いプレゼンテーションを行うらしいです。日程は5/7。

以前も書きましたが、EAもSteamのような独自のゲーム配信プラットフォーム「Origin」を持っており、そのクライアントにはクロスプラットフォームなGUIツールキットである「Qt」が使われています。ですので、技術的にはOriginクライアント単体のLinux対応は、不可能では無いと思われます。まぁSteamにも言える事ですが、配信用クライアントがクロスプラットフォームでも、肝心の配信されるゲームがクロスプラットフォームに対応していなければ、ほとんど意味が無いのですけど。その点、Steamの場合はValve自身が開発している「Source Engine」も同時にクロスプラットフォーム化される可能性が高い分、我々Linuxユーザーとしても有難いですけどね。

フォーラム等を見ると、EAがLinuxに参入した場合でも「バトルフィールド3」といった大作ゲームではなく、いわゆる「カジュアルゲー」と言われる軽めのゲーム配信が主流になるのではないかという考え方が多いみたいですね。その点、残念ですが、カジュアルゲーだけでも、Linuxで遊べるようになってくれるのは、素直に嬉しい事ですね:-) 定着していけば、バトルフィールドのような大作も数年後には遊べるようになったりして……。これからの動向が気になるところです。

#追記
Phoronixの中の人の話だと、Originそのものの移植はありそうにないとの事。何故かというと、EAから供給されるゲームはUbuntu独自の"Ubuntu Software Center"で販売されるから? まぁあくまでEAからゲームが供給されればですが:-(

正直、Ubuntu Software Centerは使い勝手も悪いし、Desuraのように、他プラットフォームとアカウント共有が出来ないので、有料ゲームを購入したいとは思わないんですよね:-( DesuraならWindowsでも使えますし。Steamもおそらくそうなるでしょうし。

Phoronixの中の人の話だと、Linuxへの取り組みはValveの方が熱心との事なので、Steamクライアントの移植だけではないのかも……。となると、やはり"Steam Box"なのかな:-) どうなるんでしょうねぇ。

#外部リンク
Electronic Arts Attending Ubuntu Developer Summit
http://www.omgubuntu.co.uk/2012/05/electronic-arts-attending-ubuntu-developer-summit/

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: EA(Electronic Arts)のデジタルゲーム配信サービス「Origin」
http://blog.minawa.net/2011/06/eaelectronic-artsorigin.html

2012/04/29

Steam Box の謎 その6

Steam Boxの謎を(勝手に)追うシリーズ第六弾。今日はズバリOS含むソフトウェアについて:-) まぁ例の「ウェアラブルコンピュータ」の話が出た後だと、Steam Boxが伝統的な据え置き機なのかすら正直わかりませんけども:-( ここは据え置き機を前提に考えてみたいと思います。

以前も書きましたが「既存のスタンダードなPCタイトルが動作する」という一文が最大の謎なんですよね。これを考えると基本はWindows系、だいぶ頑張ってWindows Embeddedって事になると思うのですが、私的には今回のSteam Box騒動は、Valveにとっての「ノアの箱舟」的な意味合いがあると思っているので、最もコアな部分であるOS部分を他社(MSやApple)に握らせる事は無いのではないかと思うんですよね。

FSS(えっ?)で喩えると、マジェスティック・スタンド勃発時のクバルカン法国なんですよね……。つまり、近い将来、母星であるカラミティ星(Windows)がもう少しで爆発(Windows/XBOXの統一ゲームプラットフォーム)で流浪の民になるクバルカン(Steam)が、今のうちに未開拓なボォス星(Linux)に移住する為の橋頭堡を確保するのが狙いではないかと(えっ?)……。なんで書いちゃったのかわかりませんが、書いちゃったのでそのままにしておきます:-(

Appleとの共闘というのも、ゼロとは言い切れないかも知れませんが、私的には上記と同じ理由で無いと思いますけど。まぁ最終的にWindows系OSを採用するにしろ、こういった代替プランをぶらつかせるだけでも、MSにプレッシャーを与える事になりますからね。多少安く仕入れられるかも知れませんし:-)

と言うことで、私の妄想の中ではSteam BoxはLinuxベースという前提で考えていきたいと思います。一口にLinuxといっても、最近はいろいろとありますからね。例えば「Android」。スマートフォンのように、基本的には素のAndroidでその上にSteamプラットフォームを移植するというやり方。これはSonyが「PlayStation Suite」でやろうとしている事に近いかも。他にはAndroidを独自に改造して独自のプラットフォームを確立する方法。これはAmazonがKindle Fireでやろうとしている事に近いですかね。

個人的にはAmazonのやり方は結構良いと思います。Amazonくらい体力がある企業ならばですけど。ただし、このやり方は既にWindowsベースのコンテンツを多く抱えるSteamでは難しいでしょうね。Amazonのように電子書籍や音楽、動画ファイルを取り扱うのに比べると、SteamのWindowsベースのゲーム資産は、現状のAndroidベースのプラットフォームでは、互換性が皆無でしょうし。まぁ通常のLinuxベースでも、100%の互換性は無理ですけど。

と言うことでAndroid系は無いと思います。また、他のモバイル系OS(WebOSやTizen)も成熟度の問題等で無理ではないかと。となると、既存のデスクトップOSベースかChrome OS(Chromium OS)、あるいは完全にフルスクラッチなOS? Valveほどの大企業なら、フルスクラッチなOSも可能だとは思いますが、Steam Boxとは別にLinux版Steamクライアントも噂されている事からも、基本的には既存のディストリビューションベースというのが無難な考え方だと思います。

現状の噂からすると、Linux版クライアントの対象ディストリビューションは「Ubuntu」だと言われています。なので個人的にはUbuntuベースになるのでは無いかと……。ちなみに、対象環境はUbuntu + NVIDIA/AMDのプロプライエタリドライバーという事になっているようです。

Chrome OSというのも、個人的にはアリだとは思うのですが、Androidと同様に、あまりにも既存のSteamコンテンツと違いがありすぎて、現実味は薄いかなと。世間ではChrome OSはだいぶ評価が低い感じですが、私の印象ではそうでもないんですよね。確かにまだまだな部分が多いのは事実なのですが、Googleもかなり手を入れてきてますからね。しかも、根本的な部分にも。

例えば、Chrome OSのGallium3D対応とか。基本的にChrome OSはIntelベースなんですが、Intel自身はGallium3Dに今すぐ対応するつもりがなかったらしいのですが、Googleは自らがIntelのチップセットのGallium3D対応を進めたりしてますし。その為にNouveau開発者をスカウトして、対応作業に応らせたりしているようですし。

他にも、Coreboot対応も独自に進めているようですし。こちらもIntel自身はCorebootに積極的ではないので、Google自らが対応するという力の入れっぷり。ちなみにCorebootはAMDのAPUにはデフォルトで対応済みなようです:-) 少ないものの、実際の製品にも採用されているようですし。

Chrome OSベースという線も薄いとなると、やはりUbuntuベースで行くのではないかと。ここで登場するのが以前も登場した「Ubuntu Core」。名前からも判る通り、基本的にはUbuntuのコア技術(LinuxカーネルやAPT、Upstart、PulseAudeio等)を流用しつつ、上モノであるアプリケーション部分は独自なモノで構築出来るという代物です。従来の組み込みという考え方からしたら、かなり緩いですが、「Windows Embedded」的な意味では、だいぶ近いかなぁなんて、素人ながら考えています。これなら、本家UbuntuでのSteamクライアントとの整合性も取りやすいでしょうし。

運良く? Ubuntu CoreもLTSでリリースされる(た)時期ですし、ベースとして使うには今がチャンスな気がします。ここから先のUbuntuは、「Wayland」導入という大転換期に突入してしまいますしね。まぁ正直言って、Linuxクライアントが今年中に出たからといって、LinuxベースのSteam Boxが実際に出るまでは何年も先、下手したらR&Dレベルで終了してしまうかもしれませんけども。

実際に商品化されないとしても、先程も書いたように最低限、Windowsへの「あて馬」になってくれさえすれば、Vavleとしてはやる意義があると思いますしね。少し古い話ですが、かつて「OLPC」が搭載OSをLinuxにすると発表した際に、あのスティーブ・ジョブズ氏がMac OS Xを無料で提供すると即座に申し出た事があったそうです。また、AMDが似たコンセプトの「50x15」プロジェクトを立ち上げた際も、搭載OSはLinuxが予定されていたのですが、今度はマイクロソフトが即座にWindowsベースのOSの提供を申し込んだという話があります。

OLPCは基本理念が教育である事から、OSもまた自由であるべきという考えに基づき、ジョブズ氏の申し出を断ったのですが、AMDの50x15の方はWindowsベースのOSが採用されてしまいました。この差が学者と企業の考え方の違いみたいで、個人的には面白いエピソードだなぁと思ったり:-) 残念ながら、両者ともに成功とは言いづらい状況ではありますけどね。ただOLPCのおかげで、その後のネットブック旋風が起こり、コンピューターのコモディティ化が更に加速したのは事実だと思います。その流れの果てに「Raspberry Pi」もある訳ですし。

はてさて、このSteam Box狂想曲の結末は如何に:-) 乞うご期待!

#Picasa

#YouTube
Googleが独自に対応したChromebookでのCoreboot 確かに速い!
Samsung Chromebook Prototype Coreboot Demo Shows Off Instant On - YouTube
http://youtu.be/RypqMqtTPs8



#Amazon
リブート読みたい……。ちなみに一番好きなMHは破裂の人形です:-) あとヴァイ・オ・ラ(クルマルス) FSSには厨二の全てが詰まっている!


#外部リンク
Ubuntu Core | Canonical
http://www.canonical.com/engineering-services/ubuntu-core

coreboot
http://www.coreboot.org/Welcome_to_coreboot

coreboot developer blogs
http://blogs.coreboot.org/

[Phoronix] Google Does Sandy/Ivy Bridge In Coreboot For Chrome OS
http://www.phoronix.com/scan.php?page=news_item&px=MTA4Mjg

[Phoronix] Google's Into Intel Gallium3D For Chromium OS?
http://www.phoronix.com/scan.php?page=news_item&px=OTU5NA

An Update on coreboot | Business Blog
http://blogs.amd.com/work/2011/05/05/an-update-on-coreboot/

coreboot developer blogs | Coreboot in shipping products
http://blogs.coreboot.org/blog/2011/09/12/coreboot-in-shipping-products/

AMD、185ドル"Personal Internet Communicator" - 世界の50%にネット接続を | パソコン | マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/news/2004/10/29/004.html

coreboot - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Coreboot

OLPC XO-1 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/OLPC_XO-1

50x15 (AMD) - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/50x15_%28AMD%29

#内部リンク
BLOG.MINAWA.NET: Geode LX
http://blog.minawa.net/2005/09/geode-lx.html

BLOG.MINAWA.NET: 100ドルノートパソコンの製造元決定
http://blog.minawa.net/2005/12/100.html

BLOG.MINAWA.NET: 結局Geodeってどうなるの
http://blog.minawa.net/2006/09/geode.html

BLOG.MINAWA.NET: AMDのPICがハックされた
http://blog.minawa.net/2006/09/amdpic.html

BLOG.MINAWA.NET: 最近のGP2Xニュース
http://blog.minawa.net/2006/11/gp2x.html

BLOG.MINAWA.NET: LinuxBIOS
http://blog.minawa.net/2007/03/linuxbios.html

BLOG.MINAWA.NET: LinuxBIOS with X11 server
http://blog.minawa.net/2007/03/linuxbios-with-x11-server.html

BLOG.MINAWA.NET: Ubuntu Mobile and Embedded Edition
http://blog.minawa.net/2007/05/ubuntu-mobile-and-embedded-edition.html

BLOG.MINAWA.NET: SteamとFusion APUの可能性
http://blog.minawa.net/2011/05/steamfusion-apu.html

BLOG.MINAWA.NET: Raspberry Piメモ
http://blog.minawa.net/2011/09/raspberry-pi_07.html

BLOG.MINAWA.NET: Steam Box の謎
http://blog.minawa.net/2012/03/steam-box.html